絶滅危機動物ファイル13「サバンナシマウマ」
こんにちは。絶滅危機動物ファイル13「サバンナシマウマ」です。
twitterでは 2023/2/5 に公開しました。
あまり絶滅危機動物っぽくないサバンナシマウマをピックアップです。
実際に50万頭も生息していて、サバンナでは珍しくない動物として知られていますが、数はかなり減っているようで、レッドリストも近年NT(準絶滅危惧)に変更されています。
危惧されている問題に、生息地の分断による遺伝的多様性の低下があります。金髪とか水玉など、異常な模様のシマウマの出現はこれによるもので、将来的に大きな影響をもたらすかもしれません。
さて、イラスト内でシマウマの「しましまの謎」について、「防虫効果説」を紹介しました。
しましまの効果については、今まで、肉食動物への「目くらまし説」や、白黒の間で空気の対流が起こり体温を下げる「冷却説」などもありました。しかし目くらまし説では、肉食動物の視力を考慮するとあまり意味がなさそう。冷却説でも、確かに対流は起こるけど、体温を下げるほどではない。など、効果が疑問視されるように。
そこにきて新たな仮説「防虫効果説」は、なるほどなるほど、と納得してしまう説得力があります。
暑い日中でも活動できるほど、サバンナの動物のなかでとりわけ短い毛をもっているのに、吸血バエの被害にあっていない
吸血バエがしましまを嫌がることが、実験で確かめられている
しましまの数が多い(細かい)ほど効果が高く、吸血バエの多い地域に住むグレビーシマウマのしまが、そのように細くて数が多くなっている
とは言え、研究者のなかには「冷却説」を推している方もいらっしゃるので、本当はまだ謎が残っているのかもしれません。オカピの脚のしましまなどにも通じる謎かもしれませんし。
珍しくはないけれど、その動物に関心をもつというのは、守っていくなかで大切なことですね。
サバンナシマウマや他のシマウマたちに出会える動物園も多いので、よく動く耳や食事の様子などを観察すると、とてもおもしろいと思います。
それでは〜。
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