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【元学童保育の先生 かおり #02】大人が積極的に耳マークをつけて、「別に珍しくない」っていう空気をつくることが大事。

こんにちは。小野寺です。

このnoteは片耳が聞こえない15才、
中学三年生の君へ贈るメッセージです。

それでは、元学童保育の先生かおりさんの
続きをどうぞ!(前回はコチラ


■耳マークってなに?


――― 片耳難聴の方におすすめのマークがあるそうですね。


その名も「耳マーク」というんですけど、
耳が不自由な人がつける目印です。

↓かおりさんが使っている「耳マーク」

図20


私は市役所で「耳マーク」の紹介を
たまたま見て知ったんですけど、

調べたら「障害者手帳」がなくても使って
良さそうだったのでネットで注文しました。

これがあると、市役所や病院のような
特に名前を呼ばれる場面で配慮を
してもらえるので、助かるんですよ。


――― これすごく良いですね。


でも最初は「私なんかが使って良いのかな」
と思ってカバンの隅っこに付けてました。

「もっと大変な人がいるし…」とか
「配慮しろって言ってるみたいかな…」とか

そういう罪悪感がちょっとあって。

でも最近コロナの影響でマスクの方や
透明の仕切りが増えましたよね。

それでやっぱり、コミュニケーションが
難しい場面が増えたんです。

それで周りの後押しもあって、ちゃんと
見えるところに付けるようにしたら

もう吹っ切れたというか、いまではもっと
前からそうすれば良かったと思っています。

難聴とか、心臓のペースメーカーとか、
そういう見た目に分かりにくいことって

その周りの人からすれば
「知っていれば配慮するのに」
ということは多いと思うんです。

なので、まずはざっくりとでも、
伝えられる目印があると良いですよね。

ただ特に若い人はこういうのを付けるのって
すごくドキドキすると思うんです。

中学生の頃を思い出しても、自分から
付けようなんて思えなかった気がします。

だから私みたいな大人が
積極的に外で身につけることで

「別に珍しくもない」っていう
空気をつくることが大事だと思います。


■どうしたらもっと伝わる?


――― 他にはどうしたら周りの理解が進むと思いますか。


片耳難聴者の周りの人が、
「どういう配慮をすると助かるのか?」
がまとまっている紙があったら
すごく良いと思います。

たとえば双極性障害の患者さんの家族には、
「双極性障害ABC」という
冊子が手渡されるんですよ。

それを見れば、どんな配慮が必要か
すぐにわかるんです。

片耳難聴のお子さんがいる保護者の方は、
クラス替えのタイミングで新しい先生に

「うちの子は片耳が聴こえなくて~~」
って伝えると思うんですね。

でも実際は、保護者の方も片耳難聴を
よくわかっていない場合があります。

ですので、それを伝えるための紙があれば、
渡せばそれで済むじゃないですか。

私が学童保育の先生をしていた頃は、
特に見た目ではわからないこと、たとえば

アレルギーとか、心臓病とか、
そういう子がいるときに必要な情報が
紙であることが大事だったんですね。

壁に貼っておくことで気にし続けられるし、
職員にも共有しやすいですから。

それの片耳難聴バージョンがあったら、
すごく助かる子どもたちは
多いんじゃないかと思います。


(続きは明日公開!お楽しみに!)

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