【体験談】実子誘拐に対する刑事告訴を警察に受理いただくまで
フジテレビ系列で放送されていた『うちの弁護士は手がかかる』(ムロツヨシ,平手友梨奈他出演)で,「実子誘拐」が取り上げられました。
弁護士役の平手友梨奈さんが「実子誘拐」について,以下のような発言をするシーンがありました。
「本件被害者は,正当な理由なく子どもを連れ去っています。これは刑法224条未成年者略取誘拐罪にあたり,父親の親権を明確に侵害していますよね。」
実際、どのような流れで実子誘拐をされたのかを私の体験談をもとに妻目線で詳細に紹介します。
まずは事前準備です。
事前に弁護士に相談して、実子誘拐を手引きいただく
弁護士と連れ去り別居するXdayを決め、それに向けて準備を進めます
子と自分の住民票を事前に移す
車を事前に購入する
新しい住居を事前に契約する
新しい住居で必要な高価な家具を自身のカードで買う(ニトリ、ビックカメラ、ヤマダ電機などの家具家電系)
お金をできる限り旦那からこっそり搾り取る
新生活に向けて必要でかつ買ってもバレないものを旦那のカードで買いまくる(例;ユニクロ、スーパー、ドラックストア等で買えるもの)
次にXdayの前日の対応です。
普段通り帰省する
弁護士に離婚調停および婚姻費用分担調停(別居時の費用支払え請求)と今後弁護士通じて連絡を取るよう通知書を送ってもらう
最後に必要なものを旦那のカードで買いまくる
最後にXdayの当日の対応です。
普段通りLINEでばれないようやりとりをします
通知書が旦那側に届くまでに買い忘れたものを買いまくります(5万くらい届く直前に駆け込み購入をしていました)
通知書が旦那側に届き、連絡があり次第、作り置きしたLINEを送ります
以上です。
LINEで妻からどのようなメールが来るのか、参考までに以下に文章を記載します。
前座が長くなりましたが、ここから刑事告訴が受理されるまでの流れを紹介します。
令和5年3月29日付で、警察庁から各都道府県警本部刑事部局に通達が出ていることがわかりました。
これまで実子誘拐被害に対して、被害届を警察署に提出しても取り合われず、門前払いになる場合が少なくありませんでした。
これまで実子誘拐被害で起訴に至った事例はありませんが、福原愛ちゃんの事件もあり、今後はどのようになるかわかりません。
各管区警察局広域調整担当部長
警 視 庁 刑 事 部 長 殿
各 道 府 県 警 察 本 部 長
警 察 大 学 校 長
令 和 5 年 3 月 2 9 日
警 察 庁 刑 事 局 捜 査 第 一 課 長
警 察 庁 丁 捜 一 発 第 3 3 号
配偶者間における子の養育等を巡る事案に対する適切な対応について(通達)
近年、同居する一方の配偶者が、留守中に子を連れて出て行き、以降連絡が取れず子にも会えない、あるいは、別居していた配偶者が、通園する保育園から子を連れ出しそのまま返さないといった訴え出が、子を連れ出された配偶者からなされる例が見られるところである。
この種事案については、重大な被害に発展するおそれもあることから、平成15年3月18日最高裁判所決定(平成14年(あ)第805号)及び平成17年12月6日最高裁判所決定(平成16年(あ)第2199号)をも踏まえ、被害の届出等への適切な対応に遺漏なきを期されたい。
そこで、実際に一人で刑事告訴に挑戦してみました。
受理されるまでの流れを以下に示します。
事前に告訴状と証拠を用意しました
警視庁の通達を打ち出し、最寄りの警察署に訪問しました
自作の告訴状と証拠と通達の3点セットで、刑事課の方に相談をしました
翌週さらに証拠を集めて追加で持っていきました
呼び出しがあったため、再度警察署に訪問しました
告訴状の受理いただけました
すっと受理まで進んだと思いますが、正直、なかなか受理してもらえず、苦労しました。(弁護士さんに相談したら、高額な手付金で受け付けますと言われ、なくなく一人で警察と闘うことになりました。。。)
実際にネットでも記載されてある通り、刑事告訴自体受理されにくい(被害届止まり)現状があるようです。
合わせて、被害届と刑事告訴の違いを弁護士さんのサイト通じてご紹介します。
上記のように告訴状自体、受理されにくいうえ、さらに実子誘拐(連れ去り別居)が違法ではない日本の現状から、受理はほぼ受け付けられないのが現状かと思います。
粘り強く、警察の方に相談をして、なぜ刑事告訴をしないといけないのか、起訴される可能性が0であっても、刑事告訴することで同じように子供を理不尽に奪われた方々の礎になれればと思い、頑張りました。
また、民法でも監護者指定、子の受け渡し、子の保全処分の3点セットで奪われた娘を取り返すために闘っており、そちらに少しでもプラスになればと思います。
実の娘を突然奪われ、二度と会えないと4人の弁護士さんから言われて、途方に暮れていましたが、わずかな希望に賭けて、妻と闘い続けていきたいと思います。
応援のほどよろしくお願いいたします。