
人文系学部が就活で勝つ方法
こんにちは。ろんです。
今回は、人文系学部が就活で勝つ方法について書いていきます。
みなさんは大学受験の際の学部選択において、どれくらい将来のキャリアについて考えていたでしょうか。文系の場合、どの学部からでも企業に採用される可能性があるので、親の助言を片耳に聞きつつ、なんとなくのイメージで学部選びをしていたのではないでしょうか。18歳の高校生が、今後伸びそうな業界を予想し、産業界のニーズを満たすような学部選択ができるとは思えません。
私の場合、自らの興味・関心に従い、転部に成功したものの、人文系学部の就活実績は非常に厳しいものでした。入る予定のゼミは毎年総勢30人で、1割が大学院へ進学、4割が(民間への就職が厳しいことを分かったうえで)公務員試験を目指します。その他5割が就活に臨みますが、一流企業に内定できるのはほんの数名でした。
人文系学部に限らず、有名大学とはいえ、希望通りの一流企業から内定を勝ち取るのは限られた学生だけでした。当時疑問に思ったのは、周りの先輩たちはギリギリまでサークルやゼミ、バイト等で忙しくしており、大学受験は一生懸命頑張って準備したのに、就活は出たとこ勝負の人が多いということです。
私の当時のスペックを紹介します。
・有名大学
・文系・人文系学部
・バイト・サークル・学業は人並み
・コミュ力も人並み
就活というゲームに私のスペックを所与に参加すれば、内定の期待値は楽観シナリオで大量採用している(希望していない)大手企業1社に内定、リスクシナリオでは大手企業から内定をもらえず、就職浪人して公務員試験の勉強をすることになるでしょう。
この仮説を検証すべく「就活塾」を訪ねてみました。まだ大学2年生だった私は、就活生に交じって講義を受けながら、3ヵ月ほどインターンをさせてもらいました。講義の内容自体は、ロジカルシンキングのような考え方のフレームワークを学び、それを使ってESの作成や面接対策を行うもので、就活に役に立つ内容ではありましたが、「就活塾」の門を叩いても自らの就活における勝ち筋は見えてきませんでした。実際、受講生の就活は順風満帆ではなく、何社も落ち続けたあと、辛うじて大手金融機関や通信業界等に内定を得ていました。受講生の多くは有名大学に所属していたので、概ね私のシミュレーション通りの結果でした。
就活偏差値=大学名×学部±自己PRや志望理由
私は就活偏差値をこのように定義しました。学生の序列は、大学と学部の掛け算で素点が決まり、自己PRや志望理由で加減点されます。しかし、大きく加点するのは至難の業です。なぜなら、自己PRや志望理由は作り込めるので、面接官も半信半疑、割り引いて採点せざるを得ません。学生の自己PRや志望理由は多くの場合似たり寄ったりで、どれだけ実績を盛ろうとも大学名と学部で算出される素点を上回れないのです。むしろ自己PRや志望理由は演技力を評価する項目で、社内外のステークホルダーに本音と建て前を上手く使いこなせるか、「コミュ力」を見ているのかもしれません。
人文系学部生が就活で勝つには、飛び道具が必要です。企業側は特別な理由なく、法や経済、商学部の学生よりも人文系学部の学生をわざわざ優先して選ぶ理由がないのです。
第二外国語の授業での、スペイン人の先生の言葉が印象に残っています。
「語学はスキル。人文系の学生は就活で不利と言われるけど、外国語を習得しておけばそんなことはない」
文系における語学力は、他学生ができない仕事を遂行できる明確なスキルです。日本の人口が減少していく中、海外売上比率を伸ばそうと、各社海外事業の拡大、海外人材の採用に力を入れています。
就職偏差値=語学力×大学名×学部 ±自己PRや志望理由
そこで私は、英語力向上に取り掛かりました。英語であれば、学部の授業で難解な海外文献を読んでいましたし、長期休みには旅行に行く程度には外国に関心がありました。就活のためだけに頑張るのではなく、いつかは海外駐在してみたいというポジティブな気持ちもありました。
その後の、TOEICのスコアアップ、総合商社に内定した就活の方法についてはこちらを参照ください。
以上、今回は人文系学部が就活に勝つ方法について書きました。
人文系の学問については、世の中が分断に向かっている今、重要性は高まっていると思います。過去の文献等から仮説・検証を繰り返して結論を導きだすプロセスは、実務知識以上に難解な点が多く、仕事においても通用するスキルだと思います。しかし就活では伝わりづらいため、私は語学力を活かした就活を実践しました。もちろん就活で勝つ方法は他にもあると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ろん