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<第3回>超初心者向けにお勧めする文章の書き方本〜文章読本は色々あるけれど〜【文章の書き方入門講座】
こんにちは。戦略マスター頼朝です。
今日も良いお天気ですので、散歩をしながら音声入力でこの記事を書いています。
ちょっと風が強いですが。笑
戦略マスター頼朝@文章術でブランディング/リーダーシップ論(@6VQGPJH3FHYoZn6)さん / X (twitter.com)
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さて、今回のテーマは、
「文章を書きたいけれど、文章の書き方についての本は何を読んだら良いのだろうか?」
です。
文章の書き方については多くの人が関心があるようで、昔から様々な文章の書き方本が出版されています。
日常生活においても、仕事においても、文章を書く機会はどうしてもあります。
そのため、少しでも伝わりやすい文章を書きたいとの願いを多くの方が持っていらっしゃるのだと思われます。
その願いに応えるべく、谷崎潤一郎さんや三島由紀夫さん、丸谷才一さんなどの文豪と言われる有名どころの方々が文章読本を出版し、多くの人に読まれてきました。
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どの文章読本も、さすが文豪と言われる方々がお書きになられただけあって、内容が非常に高尚で、文章を書く心構えとしてためになることが多いです。
将来、作家を目指される方であれば、必読のものと言って良いだろうと思います。
ただ、これから文章を書き始めてみようという入門レベルの方にとっては、内容がちょっと高度過ぎて、具体的な書き方が分かりにくいかもしれません。
「自分のレベルからは程遠い、内容が高度で抽象的な文章の書き方本よりも、もっと具体的な書き方を知りたい。」
「文章の具体的な書き方も知りたいけど、文章を書く前の準備とか、文章を書き上げるまでの流れとかの全体的なプロセスを知りたい。」
「文章を書くのを楽しみたいだけなので、最初はとりあえず基礎的な書き方だけを学べれば良い。
慣れてきたら、高度な文章の書き方本も読んでみたいけれど。」
このようなお声をよく聞きます。
そこで、私は長年学習塾の教室長及び論文指導講師をやってきましたので(添削指導してきた作文及び小論文の数は10,000通以上)、これから文章を書き始めてみたいという超初心者の方向けにお勧めの本をご紹介していきたいと思います。
1.ドラえもんの学習シリーズ『国語おもしろ攻略 すらすら作文が書ける』
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まずは、ドラえもんの学習シリーズの『国語おもしろ攻略 すらすら作文が書ける』です。
国民的人気漫画であるドラえもんのキャラクターたちが、作文を書くのに困っている人に向けて、漫画のストーリーとともに分かりやすく説明してくれています。
小学生向けの本ではありますが、侮ることなかれです。
書かれている文章の書き方としては、必要十分かつ本質的なことしか書かれておらず、しかも、小学生向けに簡単な表現で説明してくれています。
余談ですが、難しいことを難しく伝えるよりも、難しいことを噛み砕いて簡単に伝えることの方が頭を使うのです。
これから文章を書き始めてみようという超初心者の方は、この本に書かれている内容の通りに書き進めてみると良いでしょう。
具体的には、テーマが決まったら(テーマが与えられたら)、まず文章の元となる題材を集めます。
次に、集めてきた題材を整理し、組み立てます。
そして、組み立てた通りに、内容が伝わりやすい言葉で書いていくと良いでしょう。
小学生のお子さんをお持ちの親御さんであれば、まずは親御さんが先にこの本を読んで内容を理解した上で、お子さんと一緒に本の内容の通りに書き進めるようにしてあげてください。
お子さんもきっと、自分一人で作文を書こうとするよりは、かなり取り組みやすくなると思います。
2.『満点ゲットシリーズ ちびまる子ちゃんの作文教室』
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同じく、国民的人気漫画であるちびまる子ちゃんによる学習シリーズのものも、同様の理由でお勧めです。
ただ、こちらの方は解説部分の文章の文字数が多めです。
お好みによって、ドラえもんのシリーズか、ちびまる子ちゃんのシリーズのどちらかを最初の入門書としてお読みになられると良いと思います。
どちらも、作文を書き上げるのに必要なプロセスは十分に解説してくれていますので、心配はいりません。
本屋さんで両方とも手に取って読み比べてみて、お好きな方を選ばれると良いでしょう。
ただ、私・戦略マスター頼朝の超個人的な好みで言えば、ドラえもんシリーズの方をお勧めします。
作文を書けるようになるための準備段階から始まり、書くために必要なプロセスを分かりやすく解説してくれているからです。
確かに、文章の内容は、文章を書く目的や対象読者によって異なります。
しかし、文章を書くためのプロセスは、小学生の作文から大学院生の論文までその本質は同じです。
①<テーマ>決め
②題材(ネタ)集めとしての<取材>
③題材の組み立て・配置を考える<構成>
④伝わりやすいように文章を書く<執筆>
⑤誤字・脱字やその他の修正を行う<推敲>
という5段階のプロセスで文章を書くのが一般的です。
ドラえもんシリーズの方は、この文章を書くのに必要な5段階のプロセスについて、難しい言葉を使わずに自然と理解させてくれます。
特に、取材した題材をメモカードに書いておき、そして、次に文章の組み立て(構成)を考える段階では、メモカードの並べ替え作業が大切になってきます。
このメモカードを色々と並べ替えてみるといった構成のプロセスは、大学院生の論文執筆においても変わらない大切なものですので、入門段階から身につけておくと大いに役立ちます。
したがって、文章を書き始めるために最初に読む入門書として、個人的にはドラえもんシリーズの方をお勧めしています。
3.『作文を書いてみよう〜こうすれば、きみも作文が書ける〜』
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次の段階でお勧めする2冊目の入門書としては、
『作文を書いてみよう〜こうすれば、きみも作文が書ける〜』
です。
書店でもAmazonでもあまり見かけないのが残念ではありますが、実は頼朝激推しの作文書き方本です。
私は著者の方や出版社からの回し者ではありませんが(笑)、入門レベルの作文の書き方本としてはかなりの名著だと思っています。
激推しポイントの理由としては、前述した文章の書き方のプロセスを具体的なエピソードに沿って擬似体験できるように説明されているからです。
文章を書けるようになるための最も大事なプロセスは、取材と構成です。
書くための題材を取材して集めて来なければ、そもそも文章を書くことができないからです。
どんなフランス料理の名シェフであっても、素材がなければ料理を作ることができないのと同様です。
また、伝わりやすい文章を書くためには、集めてきた題材を順序立てて、上手く組み立てる必要があるからです。
学校の授業で、先生から「運動会をテーマに作文を書きましょう」と言われても、それだけでは作文を書き始めることができない子が多いのは当然なのです。
作文を書くためには、大きなテーマである運動会の中のどんな出来事をテーマにするかといったテーマの具体化が必要です。
そして、具体化したテーマを書くための題材を取材して集めてくる必要があるからです。
さらには、取材して集めてきた題材をメモカードに書き、どういう順番で書けば伝わりやすい文章になるのかを考えながら、メモカードを色々と並べ替えて構成を作る必要があるからです。
もちろん、小学校の先生はこういった作文の書き方のプロセスをきちんと教えて下さっていることが多いでしょう。
私も小学生の頃、担任の先生にこのようなプロセスで作文を書くことを習いました(そのお陰で、大学院に行っても論文を書くのに役に立ちました。)。
ただ、宿題として家に持ち帰って書く作文は、この学校の授業で教わったプロセスを忘れてしまう子が多いように思います。
確かに、一度習っただけでは、子どもさんの中に文章の書き方のプロセスが定着するのは難しいと思います。
そのようなお子さんの親御さんが塾にSOSを伝えて来られます。笑
私は文章の書き方講師として、そのようなお子さんにはまずインタビューをします。
(ここでは、私が指導した小学校4年生の生徒さんの場合を具体例として説明します。)
「運動会の中で一番面白かった出来事って何?」
「(綱引きとの答えに対して)どうして綱引きが一番面白いと思ったの?
その理由は?」
「今回の運動会で綱引きの経験をしたことで、今後どのようなことに活かせると思う?」
これらの他にも、作文を書くために必要な題材を集めるための色々な質問をして、その子が答えてくれた内容を大きめのポストイットカードにメモしていきます。
つまり、このインタビューを通して、その子が答えてくれた内容をメモカードに書いていくこと自体が、作文を書く題材を集めるための取材活動というわけです。
そして、題材が集まったら、ホワイトボードに「①はじめ」「②中」「③おわり」と大きく3つのゾーンに分けて書き、その子と相談しながらメモカードを並べていきます。
「どうやったら、読んでくれる人が分かりやすいと思ってもらえるような順番で文章を書けそうかな?」
とその子に聞きながら、
3つのゾーンのどこにそれぞれのカードを並べるかを考えていきます。
このメモカードを使って構成を考えるところまでできれば、作文の7割は書けたも同然です。
書籍で言えば、目次の内容が決まったようなものだからです。
大学院時代の恩師に論文の書き方指導を受けていた時に、
「頼朝君、論文というのはね、目次が書けたら論文全体の7割は書けたも同然なんだよ。」
と教わったことを思い出します。
前述の通り、文章の構成とは、題材を順序よく書いていくための組み立てのことです。
このメモカードを色々と並べ替えながら構成を考えていくプロセスを経ることで、その子の頭の中にストーリーの流れが出来上がります。
ここまで来ると、目の前のお子さんの表情が明るくなって来ます。
書くべき内容とストーリーの流れが具体的にイメージできるようになったことで、「自分にも作文が書けそうだ❗️」と思えるからでしょう。
これは、小学生のお子さんに限らず、中高生や大学生、ひいては社会人の方であっても変わりません。
文章が書けない一番の理由は、書くための題材が集まっていないことと、ストーリーの流れが具体的にイメージできないからです。
逆に言えば、書くための題材が集まり、そして、それらが分かりやすい順番で組み立てられ、ストーリーの流れが目次として表現できれば、文章を書き始めることができるのです。
なお、こちらの『作文を書いてみよう〜こうすれば、きみも作文が書ける〜』は、漫画ではなく文章での説明ですので、小学校高学年くらいのお子さんが読むのに適しています。
ただ、お子さんが一人で読むのに心理的な抵抗が大きい場合には、ドラえもんシリーズやちびまる子ちゃんシリーズのものと同様に、まずは親御さんが先に読んでからポイントを指導してあげると良いでしょう。
以上ご説明してきました通り、ストーリーの流れを目次として組み立てるまでのプロセスを分かりやすく説明してくれるものとして、
『国語おもしろ攻略 すらすら作文が書ける』
『作文を書いてみよう〜こうすれば、きみも作文が書ける〜』
の2冊をお勧めします。
もちろん、どちらか1冊をしっかり読んで理解してもらえれば、1冊読むだけでも大丈夫です。
その1冊の内容をもとに文章を書き始めてみてください。
きっと後々にまで役に立つ文章の書き方を身に付けることができるでしょう。
4.『シグマベスト 高校入試 作文・小論文の書き方』
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さらに次の段階に進みたい方は、中学生向けの小論文テキストを読まれることをお勧めします。
日常生活における文章でのコミュニケーションは、前述した小学生向けの作文の書き方本を読んで練習を重ねていけば、十分にできるようになります。
ただ、仕事での文章によるコミュニケーションの場合、与えられたテーマに対して、自分なりの考えを理由とともに説明する必要があったりしますね。
いわば、文章による説得を求められる場面が仕事では多々あります。
その時に役に立つのが小論文の書き方を身につけておくことです。
小論文の「論じる」とは、自分の主張を理由とともに説明して、相手を説得することを意味するからです。
ただ、職種にもよりますが、文章の書き方の入門レベルの段階においては、大学生や大学院生に求められるような大論文の書き方まで勉強しておく必要はないでしょう。
義務教育レベル、すなわち、公立高校の入試問題で出されるような、中学生レベルの小論文の書き方を身につけておけば充分です。
そこで、『高校入試 作文・小論文の書き方』をしっかり読み込んでおかれると良いでしょう。
薄い本ですし、ワークシート形式になっておりますので、ワークシートの流れに沿って文章の内容を考えていけば、小論文を書けるような作りになっています。
余談ですが、日本の義務教育のレベルは世界水準から見ても高いレベルにあります。
したがって、義務教育で習う内容を真面目に勉強しておけば、社会で生きていく上での必要な知識を身につけることができます。
だてに義務教育という名称で呼ばれているわけではありませんね。
5.『大学入試 小論文をひとつひとつわかりやすく。』
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最後に、入門レベルとは言え、さらに上のレベルの文章の書き方を身につけたい方には、大学入試向けの小論文の書き方本で勉強されることをお勧めします。
前述したように、文章を書くプロセス自体は、小学生から中高生、そして大学生や大学院生に至るまで変わりません。
ただ、大学入試レベルになりますと、書く内容自体はちょっと高度なものになります。
社会人の方が文章の書き方の学び直しとして勉強される際には、ちょうど良い文章の書き方本と言えるでしょう。
もっとも、大学入試レベルの小論文の書き方本ともなりますと、たくさんの本が出版されていて迷いますね。
そこで、独学での取り組みやすさの点から、
『大学入試 小論文をひとつひとつわかりやすく。』
をお勧めします。
この本も、薄い本であるため取り組みやすいですし、解説も独学者向けに分かりやすいからです。
何よりも、文章で人を説得するためには何が必要なのかがよく理解できると思います。
文章の書き方の入門レベルとして小学生向けの優しい書き方本から始まり、大学入試用の小論文の書き方本までマスターすれば、日常生活はもちろんのこと、仕事においても文章によるコミュニケーションがかなりやりやすくなると思います。
また、会議の場での発言においても、説得力のある議論を展開することができるようになるでしょう。
つまり、文章の基本的な書き方を身につけておくことで、文章表現だけでなく、日常会話やビジネス会話においても、説得力のあるメッセージを伝えることができるようになるのです。
したがって、せっかく「文章を書きたい!」という素敵な気持ちを抱いていらっしゃるのでしたら、その気持ちを大切にして、文章の書き方本の入門レベルから始めてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきまして、どうもありがとうございました。
文章を書きたいのに何から始めたらいいのかが分からないとお悩みの方に対して、少しでもお役に立つことができていたら嬉しいです。
論文指導講師の経験を活かして、これからも文章の書き方や書く習慣などについてお役立ちできる情報を発信して参りたいと思います。
この試みに共感して下さる方がいらっしゃいましたら、応援して頂けますと大変ありがたいです。
それでは、今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
戦略マスター頼朝