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ICEアプローチをビジネスで活用する
ICEアプローチは学習と評価が一体となった学習方法である。教師と生徒の関係を、ビジネスにおけるコンサルタントと企業経営者の関係に置き換えてICEがどのように活用できるかを考える。
なぜ、そう考えたのか?
学校の学びとビジネスでの実践は共通したフレームワークがあるからです。
Rubric目標設定ーIdeas基礎学習(基本的情報の収集)ーConnections(分析・統合・類数などを通した計画と実践)ーExtensions拡張(事業化・社会実装・貢献)ー循環的成長
このプロセスでICEは、次のことを示唆する。
学びは教わるものではなく、本人が見つけるものである。したがって、本当の学びとは、学んだことを発展させて、本人が納得できることであり、他人に評価されるものではない。
ICEは、社会のあらゆるものに関わる人間の能力について「人間の可能性」を表すものです。
自分を相対化し、自分の置かれた状況の中で課題を発見し、対応していく挑戦力と実行力を育てる。学ぶものが、学びを通して他者と作用し合い、価値を作り出し、共有するということです。
次のような問いを立てる。
ICEを使うと今までできなかったどのようなことができるようになるのか?
・いっそうのアクティブラーニングを促すことができる。学校では教師が評価を行いますが、ICEは自己評価です。自己責任です。
(持続的成長をする新事業の創出には、本人が何かを発見することが鍵です。他人に教わったアイデアは行き詰まります。)
・潜在的な能力を引き出すことができる。量的評価(点数)ではなく、質的評価だから。
(創業者や経営者の潜在的な能力を引き出すことが、そのビジネスの源泉となっていきます。vcや有能なMBAコンサルタントが冒す過ちは、自分の成功体験に依存して戦略を押し付けたり、評価基準にすることです。経営者の隠れた資質を見つけるのが本当のコンサルタントです。)
・目標の設定で、教師と生徒は共通の言語を持つことができるので、学びの修正、意見交換がダイナミックにできる。
(人間には意味空間のずれがあります。言葉を共有することは一緒に仕事をする上で力となります。)
・Connectionsでは見方・考え方を学ぶので、思考の結果よりもプロセスが見えてくる。
(アウトプットや長期的なアウトカムは必要ですが、そこに至るプロセスを確認することで、結果を意味あるものにすることができます。プロセスが見えないまま先に進むと難解な課題に直面した時に、乗り越えらません。)
・Extensionsは人生を変える目標であり、大きなモチベーションが学習の内容を引き上げる。
(なぜ、事業をするのか? 自分の事業は社会に必要か? という問いを立てることです。)
・自らを批判的に考える哲学であるから。単に知識や技術を学ぶのではなく、自らのアイデンテティを育てて、それを生涯にわたって成長させていきます。
(ビジネスでは単に収益を上げるだけでなく、産業を育成して社会に貢献していくことが必要です。)
もう一つのICE活用の方法がある。
これは開発者のSue博士からのヒントである。
ICEのフレームワークをビジネスロジックに用いるものである。例えばCVをideasだけで書くとする。自分の経歴、専門性、特異性などの実績が煌びやかに並ぶ。世の中には、こんな経歴の持ち主は多くはない。本人の主張したいことは、そのことがもたらす可能性や本人の意思などを示したものではない。 So What?
そこでICEを用いる。Connectionsである。自分の経験が、ある目的に向かって、どのような働きをしていくのか?その時に自分はどのように成長していくのか? さらにその社会にどのような変化をもたらす可能性があるのか?
ICEの可能性については、これからも考えていきたい。