1/10000秒で争うモータースポーツでは、データのフィードバックもスピード勝負という話 〜SAJ2019メモ(3)
#SAJ2019 での個人的な講義メモです。自分が気になったところ、解釈して記述しているので、講演者の考えとズレているかもしれませんのでご了承ください。
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タイトル:超一流のアスリートが求める「目的」視点のデータ分析
レーシングドライバー 佐藤琢磨 氏、アビームコンサルティング レーシングサポートチーム
・モータースポーツはフィジカル的にもきつい。アイソメトリックな力、耐えるだけで体重が2キロ減る。心拍数もずっと170〜190、インディ500だと3時間続くので、集中力も必要。
・道具の占める割合が大きいため、データが非常に多い。インディは全員が同じスペックの車を使う。10000分の1まで計測する、これは距離にして10mmのレベル
・レースウィークの中で、ドライバーとしては体のコンディショニングや、ドライビングに集中したいが、スポンサーの支えがあって活動をしているので、アピアランスなども欠かせない。技術的なミーティングも多い。
・走る時間や回数も限られているため、短時間で情報を伝えないといけない。エンジニアと話し合い、メカニックに伝えて車を修正する時間もいる。そのため、データ分析は正しいだけでなく、いかに早く出てくるかが重要である。
・そのため見やすく、伝わりやすくを心がける More visible, more accessible. データをグラフだけではなく、ビジュアル的に表現。角度の図示、温度の色表現など。走行ラインの違いは動画上で重ねて表現
・レース中、ドライバーからの質問(他車との差やラップタイム、先の予測など)を、chat botが答えるシステムを開発。計算が必要なことも即座に回答ができ、チームスタッフの負担を軽減。
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会場では実際の画面も見せながらデモを実施。ドライバーは体感とデータを重ね合わせて対策を判断しないといけないので、いかに直感的にすばやく理解できる形になるか。
佐藤琢磨は大学の頃自転車選手だったということでなんとなく親近感がある。身長は大きくないけど、白パンツにジャケット姿で、スタイルも良くて格好良かった。
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SAJ2019メモ(1)(2)はこちらから
※SAJ2019のメモはまだ続きます。