「め組の大吾」から学んだ、ブランドの信頼と事業の存在価値
なんと、曽田正人「め組の大吾」の新作が20年ぶりに連載開始!
前作の朝比奈大吾とは違う大吾が主人公のようだが、前作のキャラクターである甘粕は第1話から登場しているので同じ世界ではある模様。
曽田作品は自転車に乗ってた学生時代に読んだ「シャカリキ!」を皮切りに、「め組の大吾」「昴/MOON」「capeta」と好きで読んでいるんが、この中で「め組の大吾」だけはコミックス保有(ほかは電子書籍)なので読み返す機会が少なく、最後に読んだのは何年前になるか…
さて、久しく読んでいなくても、強く印象に残っているシーン(セリフ)が2つ。
一つは作品の序盤、レスキューのエース・神田が、要救助者をビルから投げて救助した大吾に「これだけは言っとく」とかけた一言。
要救助者が消防官に助けを求めるのは、今まで消防が築いてきた”信頼”があるからなんだよ。
もう一つは最終話、千国市消防局長に就任した五味さんの就任演説。
”災害”に、エネルギーをすいとられる人生なんてまっぴらごめんだ。住む人間が好きなことに情熱のすべてをかたむけられる。そんな千国市にしよう。
どちらも「消防」の本質的な存在理由、提供価値を表現している。消防だけでなく、どのようなブランドや事業を考えるにしても、こういったレベルの視点を忘れてはいけないとして、自分の中で大事にしまっている言葉である。
新作も、まさに曽田節といった熱いストーリーだけでなく、こういった考えさせられる言葉に出会えることを願いたい。その前にコミックスを読み返そう。