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ミロがSNS口コミでバク売れ。メーカーとして喜んでいられない理由。

ミロが大ブームで品薄のため3月まで販売中止。前年比7倍はすごい。麦芽飲料だけに”バク(麦)売れ”か。

ミロは今年9月末にも240グラム入りの大袋商品が販売休止した。11月16日に再開したが、その後1カ月ほどの注文数が前年同期の約7倍に膨らみ、2度目の休止を余儀なくされた。

7倍はさすがに色んな面(材料とか製造ラインとか)の面で追いつかないだろう。SNSの紹介で火がついたということで、
(A)評判を聞いて試してみようとする人
(B)普段から飲んでて、品薄対策で買いだめをする人
(C)それを聞いて転売目的で買う人
という感じで加速度的に品薄になったであろうことは予想がつく。(A’)品薄と聞いて欲しくなって試す人、というのもいるだろう。

だからといって大量増産できないのが難しいところ。仮に原料や生産体制がなんとかなったとしても、(A)は一時的な需要、(B)は需要の先食い、(C)にいたっては消費されないので、下手するとあっという間に供給過多になってしまう。

こうやって見ていると、急激にSNSで口コミが広がる時代の難しさを感じる。メーカーとして一番心苦しいのは、普段から飲んでいた人に商品が届けられなくなること。せっかく育ててきた顧客が、これを機に離れてしまう危険性だってある。

ミロは定期購入サービスもやっているけど、スーパーで買った方が安いから(たぶん)、ヘビーユーザー=定期購入者とは限らないはず。また定期購入してた人はおそらく3月の発売再開までの間も入手できるのだろうけど、その人達が転売の価格高騰の誘惑に負けて、自分が飲むのをやめてしまうことだってありえる話である。

発売再開時、在庫はどれ位を想定するんだろうか。間が空いたことで(A)の人たちは冷めてしまう可能性もあるけど、意外にまた急激に販売が増えるかもしれない。そのときにまた販売停止は許されないから、余裕を持って生産をする必要がある。でも食品なので作り過ぎはリスク大きい。

飲食店がテレビで取り上げられて常連客が離れる話と構図は同じ。正直に言うと、最初は品薄商法かと疑っていたんだけど、これだけ長期欠品になったということは違うはず(新商品でもないしね)。売れすぎるのも大変。

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