数学日誌別館 in note のご案内

『龍孫江の数学日誌』主宰の龍孫江(りゅうそんこう)でございます。令和改元より始めて参りました『龍孫江の数学日誌 別館 in note』に継続購入版が加わることとなりました。継続購入版では、各週の解説テキスト版に加え、以前よりきめ細やかな動画更新のご案内、おまけエッセイなど一層のサービスに努めて参りたいと思います。
 今回は継続購入版のご案内に加え、自己紹介を兼ねて、別館開始の裏話をご紹介したいと存じます。どうぞごゆるりとお楽しみくださいませ。

初めましての方も、すっかり顔馴染みの方も、ようこそのお運び、まことにありがとうございます。『龍孫江の数学日誌』主宰の龍孫江(りゅうそんこう)でございます。

もともとは数学関連のしがないブログ(通称『本館』)細々と運営しておりましたが、昨今の時流に影響されてYouTuber活動を始めたのは令和改元直前のことでした。既に数学を専門に扱うYouTuberの方もいらっしゃいましたが、まだ掬いきれていない需要はあるだろうという実にいい加減な目算での見切り発車でありました。

ぼくが最初にYouTuber(ジャンルを問わず初めてでした)にお目にかかったのMathPower2018でのこと、鈴木貫太郎さんとヨビノリたくみさん、アイシアちゃんのマスターさんが楽しそうに動画の内容や作り方について話していたのを横目で聞いたのですね。そのころ自分はYouTubeをほとんど見なかったものですから「うん、まだ参入の余地はありそうだ」と思ったわけです。

年明けあたりから少しずつ考え始めました。

ジャンルはどうする?
→大学受験関連はレッドオーシャン。大学で扱われる程度の代数学。
形式はどうする?
→1回ごとに完結させたい。多くの数学YouTuberが大学入試を扱うように、問題演習形式が良さそう。
動画の形はどうする?
→書画カメラ形式で手元のノートを写そう。これならスマホでも撮れる。
収益化は考えてる?
→できるものなら、もちろん!

今、ぼくの動画をご覧の方なら「あれ?」と思われたかもしれません。実際には、ぼくは黒板とチョークで講義形式の動画をお届けしています。やっぱり数学には黒板でしょう! というわけではなく、仕事場に使えそうな黒板があったからというのが正直なところです。

さて、始めるのは良いにしても、YouTubeでの収益化はかなり先になりそうでした。YouTuberとして収益化する(広告を載せられるパートナーになる)今の基準は「チャンネル登録1000人・年間視聴時間延べ4000時間」です。どちらも途方もない数字に思えました。

しかし、です。微々たるものではありますが、幾許かの初期費用が掛かっています。少しずつでも回収していくモデルを作りたい。そこでぼくが考えたのが「そうだ、テキスト売ろう」でした。

この note では、様々な人が様々なものを商品として並べています。さながら蚤の市かフリーマーケットのようで、ぼくも面白がりながら幾つもの記事やマガジンを購入してきました。ここに、動画と連動して数学のテキストを並べたらどうだろう。少しは売れるんじゃなかろうか。まあ、そう思ったわけです。

ところが面白いことに「テキスト売ろう」と考えたことで、何をどう進めるか明確になっていきました。ぼく自身が申し訳ないので、いい加減なものは売れません。勢い、内容はぼくが面白くお話しできそうな分野、つまり数学科で扱われる程度の代数学に絞られました。想定視聴者は数学科で扱う代数学を学びたい人です。意欲のある人なら教科書は読んでいる/読めると仮定すると、独学で身に着けにくいのは手の動かし方(演習問題の解き方)だろうか。とりわけ定義から直ちにわかるレベルではなく、
・少し難しめの問題を考える手掛かりはどう見つけるのか?
・教科書で見たこの定理はどう使うのだろうか
といったレベルの問題演習ならまだほとんどない、いける! と思い込んだのです(実際に需要がどれほどあるか、定量的なことは全く考えませんでした。間抜けな話です)。

そんな経緯で、今ぼくは『数学日誌 in YouTube』で問題演習動画をご覧にいれつつ、『数学日誌 in note』でより詳細な解説テキストを頒布しています。群論・環論・体論から取り混ぜておもしろそうな問題を毎週4問ずつ取り上げ、ポイントとなる定理とともに証明や解法をご紹介しています。これまで有料記事には
(1)略解スライド版(各回ごとに100円・毎週4回更新)
(2)解説テキスト版(各週300円・週1回更新)
がございましたが、8月より新たに
(3)継続購入版(毎月1200円・週1回/月4回更新)
が加わることになりました。この継続購入版では更新される解説テキスト版・略解スライド版が総てご覧になれるうえ、動画更新通知(YouTube更新ごと)やおまけエッセイ(不定期)など、これまで以上の内容でお届けいたします。どうぞこれを機に、数学日誌別館 in note 継続購入版をよろしくお願いいたします。

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このマガジンでは、数学、特に代数学の考え方、手の動かし方、定理の使い方がわかり楽しめる題材を扱います。継続購入の感謝を込めて、不定期にエッセイも載せて参ります。

『龍孫江の数学日誌』別館では、代数学の基本的な問題を毎週4問ずつ取り上げ、ポイントとなる定理とともに解説するテキストをお届けします。大学で…

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