新企画「龍孫江の直観精読」始めます!
拙YouTubeチャンネル「龍孫江の数学日誌」では,開設以来3年の間,題材をほぼ代数学に絞ってきました.代数学も細分すれば群論,環論,体論とあり,それぞれ毛色の異なる興味深い理論ではあるのですが,3年も続けていますと作り手としても新しいことにチャレンジしてみたい欲求がわいてきます.
まあ,3年と経たずに「新しいことを!」と考えては「はじめての可換環」や「数学科への数学ガイド」などの新企画を打ってきたわけですが,今回もまた新企画を思い付き,そして始めることにしました.その名も
龍孫江の直観精読
です.まずはこちらの動画をご覧ください.
「直観精読」とは,動画中でも述べたように「ひふみん」こと加藤一二三九段が好んで揮毫に採用した言葉で,直観を大事にしつつ細部まで考え抜くという意味です.加藤九段の現役時代のスタイルは「天分と言うべき才能から得た直観に基づき,目いっぱいの時間をかけて考え抜く」というもので,まさしく直観精読を地で行くものでした.
今回の「問題を見たときの感想や印象を率直に表現しつつ,それらに基づいて解答を組み立てる」というコンセプトを思いついたとき,このコンセプトを一言で言い表すのにふさわしい語句はないものかと考えました.流行りにのって「THE FIRST IMPRESSION」なども考えましたが,ちと軽いし,直観だけで数学の問題が解けるわけではありません.ずっと趣味であった将棋界に素晴らしい言葉があるのを思い出し,今回の企画タイトルとして借りることにしました.
また,今回の企画では主な題材を大学院入試から,それも線型代数や位相空間論などの基礎的分野から頂くことにしました.これらの分野を扱ってほしいという要望もかねてから頂いていたものの,なかなか扱う機会や方針が定まらずずっとお断りしていました.
これまでの数学日誌とは少し違う,より龍孫江らしさが出る企画になるかと思います.またお近くにご興味を持たれそうな方がいらっしゃいましたら,是非お知らせ願えれば幸いです.
どうぞ今後ともご贔屓に.
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龍孫江の数学日誌in note(継続購入版その2)
代数学の基本的な問題を毎週何問かずつ取り上げ、ポイントとなる定理とともに解法をご紹介します。大学で学ぶ代数学を薄く広く取り上げたいと考えて…
Twitter数学系bot「可換環論bot」中の人。こちらでは数学テキスト集『数学日誌in note』と雑記帳『畏れながら申し上げます』の2本立てです。