マスパーティ!出席しました!
10月21日から22日にかけて、横浜市鶴見区で催されたマスパーティ!に出席してきました。
会場入りまで
マスパーティに出席することになった経緯や動機については、既にこちらの記事で書いたので割愛します。
この記事では「とにかく楽しみだ」と書いていますが、もちろん楽しみは楽しみだったのですが、一方で「成功するんだろうか?」という一抹の不安もあったのです。チケットは数回の売り出し総て早々に完売とのことですし、皆さん期待を抱いて参加なさるのですから盛り上がるだろうとは信じていたものの、イベント運営には参加者の一体感・温度差とか、企画と期待のズレとか、どれほど成功が予想されていてもやってみないと判らないことが起こるものです。
1日目、家を出るときから開会式には間に合わないのは決まっていたので、横浜で昼食をとってのんびり会場に向かいました。開会前後から Twitter でハッシュタグ #マスパーティ をつけた実況ツイートを追いかけながら、夕食が食べられるか分からないのでたっぷりめに昼食をとり、千葉教授の講義の終わりごろからの参戦となりました。
そんなわけで「数学カフェ」にはほぼ未参加です。こちらにも一度参加してみたいですね。
1日目:日曜数学会に出演しました
話は少し遡ります。出席を表明しチケットをとり「やれやれ後は行くだけだ」と思っていたころ、主催の辻さんから「日曜数学会で一席どうですか?」とお誘いを受けました。
ぼくは基本的に「最初のチャンスは見送る」というスタンスで生きています。これはぼくではなく大山康晴十五世名人がおっしゃったことで、つまりは「最初のチャンスで舞い上がってしまってはダメですよ」ということなのですが、だいたい何にしてもチャンスだと思ったところで腰を落とすようにしています。一発で決めようと思ってはいけない。
とはいえ、あのタイミングで主催にそう言われては断れません。何しろこんなイベントを一から立ち上げて動かして開催に漕ぎつける苦労は想像もつきません。協力できることはなんなりと、少しでも賑やかしになれば幸いにと「総てがFになる」などと似合わないキャッチーなタイトルをつけて申し込んだのでした。YouTubeでライブ配信されているのは承知していましたから、服装もいつもの(数学日誌 in YouTube で使っている)作務衣に着替えて会場入りしました。
さてその日曜数学会ですが、始まってみてぼくは震えあがりました。皆さん僅か5分の間に起承転結を織り込んでしっかりとまとめてきます。そして誰も彼もおもしろい。どんなところにも数学の話題のタネは転がっていて、それをひとつの話題に育てて持ってきているのが解りました。手持ちの道具箱を漁って引っ張り出してきただけの話を持って行って、ちょっと反省しています。
懇親会では大勢の人にお話を伺いました。数学日誌も存外多くの人に見て頂いているようで、勝ったわけでもないのに兜の緒を締め直しました。
素数大富豪大会が始まったところで会場を後にし、宿へと向かいます。宿でもうしばらく素数大富豪大会をみていましたが、日付が変わる頃に寝ました。
2日目:龍孫江の知らないゼータの世界
2日目も午前中は素数大富豪とゲーム大会なのでパス。ゲームも嫌いではないのですが、裏の目的があったのです。神保町まで足を伸ばして、数学イベントもしばしば催されている書泉グランデで、復刊された日比孝之『可換代数と組合せ論』を購入しました。今回の出張の表の目的がマスパーティ出席なら、裏の目的はこの本の購入です。目標をしっかりとさばいたぼくは、再び鶴見へと向かったのでした。
いろいろあって『数学イベント主催者座談会』も飛ばしてしまいましたが、これは出ておけばよかった。ちょびっとだけ「数学イベントを開く」ということには興味があります。名古屋あたりで何かできたらよいのですが。
2日目の(個人的)メインイベントはロマンティック数学ナイトプライム@ゼータ。「ロマ数」と略される数学プレゼンイベントです。初参加のぼくは日曜数学会と何が違うのかよく解っていなかったのですが、とにかく数学に感じたロマンを語ればよい、とのこと。特に今回のはゼータ縛り、ゼータ大好きの人たちがゼータについて語りまくるという世にも恐ろしいイベントでした。
とはいえこれが面白かった。帰る予定の時間をあっさり遅らせて聞き入ってしまいました(第3部までいるつもりはなかったのです)。
聞きながら思ったのですが「マツコの知らないゼータの世界」ってのもおもしろくなりそうではありませんか?Mattyuu さんとか「中身はさっぱり分からないけどでもカワイイ」みたいな感じで受け止めてくれそうです。
さらに思いを巡らせると「1対1の対談」って数学では少ないような気がします。Math Power 2018 ではせきゅーん・tsujimotterの両氏による整数トークがありましたが、2人で掛け合いながら喋るのはたまにはありかもしれません。どう分けるのかとか細かいことはさっぱり考えていませんが「実況・解説」「解説・聞き手」の二人で壇に上がって話す企画とか。おそらく聞き手の方が立ち位置(聴衆寄りか講演者寄りか)とか身の捌き(突っ込みをいれるタイミングとか)とかいろいろ難しそうですが、ガチ寄りのイベントになるほど突っ込みのうまい人は重宝しそうです。
「龍孫江の知らないゼータの世界」(実際ぼくはほとんどゼータ知らないのですが)どなたかやってみます?
都合が許せばどこへでも
数学のイベントは春の関東すうがく徒のつどい以来でしたが、大変楽しいイベントでした。
いやはや #マスパーティ すごいイベントでした。何がすごいって、まず30時間ぶっ通しのイベントが大過なく打てたことです。胸を衝かれました。tsujimotterさん、キグロさん、スタッフの皆さん、どうもありがとうございます。
— 龍孫江(りゅうそんこう:可換環論botオペレーター) (@ron1827) October 20, 2019
30時間、少なくとも傍目からは特にこれといった大事故もなく、ほぼ総ての企画で(個々の感じ方はあるにせよ)それなりに盛り上がった、大成功のイベントだったのではないでしょうか。配信以外は専門業者の手をほとんど借りずにこれほどのイベントをやり通すという素晴らしいことを成し遂げた主催者・スタッフの皆さんを心から尊敬します。
個人的には、規模の大小はさておき、今後も数学イベントに参加していきたいと強く思いました。主催者として小規模なイベントを名古屋で打てたらいいななどと思いを巡らせたりもしています。都合(いろいろありますが)が許せばどこへでも参りたいと思っていますので、どうぞお気軽にお声かけください。
最後になりましたが、主催・運営の皆さん、各登壇者の皆さん、楽しいイベントをどうもありがとうございました!
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![龍孫江(りゅうそんこう)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/6793783/profile_3a0e265de7b70cf698fc566f3541b8b8.png?width=600&crop=1:1,smart)