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ピアノ再開2年のまとめ

2022年9月17日に、25年ぶりにピアノを再開した。再開にいたった経緯などはこちらの記事で書いている。

再開2年目もいろいろなことがあったので、この記事でまとめてみたい。


先生についてレッスンをはじめた

再開後1年間は独学だったのだが、2023年10月から、先生についてレッスンをはじめた。通いやすいところがよかったので、近所のピアノ教室を調べ、ホームページがしっかりしている教室を2軒ピックアップ。そのうち1つは現役ピアニストの先生がやっている教室で、じつはそちらのほうが本命だったのだが、今は枠が空いてないとのことで断られた。

それで2軒目のピアノ教室に連絡。そこは運のいいことに、私の都合のいい土曜の午後の時間帯が空いているとのこと。先生は70代の女性で、指導歴30年以上のベテラン。まずは無料の体験レッスン(30分)を受けた。体験レッスンでは当時練習していたスクリャービン『エチュード Op.8-12』とショパン『革命』を見ていただいた。先生は、即座に私の癖を見抜いた。私は子供の頃から「指の腹で弾く」「指を滑らせる」という癖があったのだ。子供の頃の先生が、それに気づかず指摘しなかったので、すっかり間違った癖が身についてしまった。私にとっては耳の痛い指摘をいただくこととなったが、逆に「この先生は信頼できる」と思った。それで今もこの先生にレッスンを見ていただいている。

癖はなかなか直らない(毎回のように先生に指摘される)が、先生についてレッスンをはじめたことは私にとってはとてもいいことだった。先生はとても細かく楽譜を読み解き、自分では気づかなかった指摘をいただけるだけでなく、選曲のアドバイスもいただける。たとえば、ショパンの『革命』は、私のように間違った基礎が身についている状態で練習すると変な癖がついてしまうということで、ノクターンを勧められた。先生はよく「自分のレベルに合った曲をやったほうが勉強になる」とおっしゃる。今の私のレベルにはエチュードではなくノクターンがいい、と先生は考えたのだろう。ほかにも、「古典が勉強になります。ベートーヴェンのソナタとか」と先生がおっしゃるので、私にとっては苦手なベートーヴェンにも取り組んでいる。やってみたい曲があれば、まずやっていいかどうかを先生に聞く。先生は基本的には私の要望を聞いてくださる(私もさすがに無理そうな曲は挙げないし)。が、たとえば「ラヴェルの『水の戯れ』が弾いてみたいです」と言ったら、「それはちょっと・・・難しいわね」とおっしゃったりなど、無理なものは無理ときちんと示していただけるのがありがたい。先生のレッスンを受けるようになって、むやみに難曲に挑むのではなく、自分のレベルよりちょっと上くらいの曲をやったほうがいい、と考え方が変わった。

今は月に2回レッスンに通っている。1回のレッスン時間は1時間半。ツェルニー40番と、そのほかの曲を3曲ほど見ていただいている。やる曲は、なんとなくだが「古典系」「ロマン派系」「近現代系」の3曲になっている。2週間に一度レッスンで見てもらうという目標があると、それを目指して練習するようになるので、練習にメリハリが出る。先生に合格をもらえるまで練習し、合格になったら収録してYouTubeにアップしている。合格が見えてきたら、次にやる曲を相談する。今のところレッスンは順調に進んでいる。

グランドピアノを購入した

1年前には考えもしなったことだが、最近グランドピアノを購入した。グランドピアノを買おうと思った経緯はこちらの記事に書いている。

引っ越した当初はアップライトピアノで十分満足だった。が、レッスンをはじめると、先生のところのグランドピアノと自宅のアップライトピアノのタッチの違いに悩むようになった。自宅のアップライトでは弾けているのに、先生のところのグランドでは弾けない、ということが多くなってきたのだ。それを先生に話したところ、「じゃあグランドを買えばいいじゃないですか」とこともなげに言われたことで、「グランドを買う」ということを現実的に考えはじめた。

それ以前にも、「グランドがあればいいのに」と思ったことは何度もある。今の部屋にグランドが置けるだろうかと部屋のサイズを測ったりしたこともあった。が、サイズを測ってみて、「この部屋には無理だ」という結論に達していた。グランドを持つのならもっと広い部屋に引っ越さないといけない、そんなのは面倒、だからグランドは諦めよう。そう思っていた。

けれど、私は「横にしてピアノを置く」ということしか考えていなかったのだ。なぜならそのころ、部屋にはテーブルとテレビがあったから。発想を変え、そのテーブルとテレビを処分して、部屋の真ん中にドンと縦にグランドを置けばいいじゃないか、と気づいた。もちろん、テーブルとテレビを処分すれば、生活は不便になる。それでもグランドが欲しかった。

「グランドを買おう」、そう決めてからの私の行動は早かった。あちこちにグランドの試弾に行き、中古か新品か迷った上で、いろいろ考え、最終的には先生が紹介してくれた販売店で新品のヤマハC3Xを購入した。今ではその選択は正しかったと痛感している。

自分の新品のグランドピアノで日々の練習ができることは、至福である。今私は毎日幸せを噛みしめながら、練習に励んでいる。

舞台に出た

2024年2月にミニ発表会に出た。出演者が私を入れて8人という小さな発表会で、会場も小さなライブハウスのようなところだった。ピアノはスタインウェイだった。弾いたのは、ショパンの『ノクターン7番』とルビンシュタインの『天使の夢』。ミニ発表会といっても、私にとっては初めての舞台。練習しすぎて指を痛めたりもしつつ、発表会は無事に終わった。いろいろ勉強になった。

そして、今のピアノ教室での初めての発表会にも出ることにした。発表会は10月で、曲はプロコフィエフ『悪魔的暗示』。今度は前回のような小さなライブハウスのような会場ではなくちゃんとした舞台だ。出演者は30人くらいだという。

きちんとした舞台で弾くのは初めてになるため、緊張するだろうと思い、舞台に慣れておくために発表会の前にピティナ・ステップに出ることにした。もちろんこれも私にとっては初めての経験だ。

ピティナ・ステップでは、演奏後にアドバイザーから演奏に対するアドバイスをいただくことができる。発表会前にアドバイスをいただければ、発表会に向けての練習に生かせるだろう。

・・・そう思ってピティナに出たものの、さんざんな出来だった。本番前に家で弾いたときはちゃんと弾けていた。家では弾けるのに、本番では弾けない。どうすれば本番でもきちんと弾けるようになるのか。新たな課題が生まれた。

10月の発表会はもうすぐそこ。また失敗するかもしれないが、舞台も慣れが大事だと思うので、がんばって出るつもりだ。

再開2年目に弾けるようになった曲

この1年で弾けるようになった曲をまとめてみた。YouTubeに収録済みの曲を、収録順に記載している。再開1年目は昔弾いていた曲を中心にやっていたので、弾けるようになった曲数が多かったが、2年目は新規の曲ばかりなので、少なめになっている。

スクリャービン『エチュード Op.8-12』
ルビンシュタイン『天使の夢』
ショパン『ノクターン7番』
シベリウス『カプリス』
ショパン『ノクターン13番』
ベートーヴェン『ロンド・ア・カプリッチョ』
プロコフィエフ『悪魔的暗示』

YouTubeはこちら。

今後の目標

まず、「舞台で普通に弾く」ということができるようになりたい。そのためにはあと何回か舞台に出て慣れることが必要だ。やってみて、どうしても自分には舞台は無理そう、となったら、そのときは諦める。

今後弾きたい曲としては、ショパンの『バラード1番』を弾けるようになりたい。そのあとは『バラード2番』、そしてレッスンが途中で終わっている『革命』も仕上げたいと思っている。

それから、今やっているベートーヴェン『悲愴』が全楽章終わったら、次はモーツァルトをやりたい。『幻想曲 ニ短調』を考えているが、モーツァルトで先生のおすすめの曲があったら、それをやってもいい。『悲愴』も先生が「ベートーヴェンのソナタは勉強になります」と言ったから選んだ曲だ。ベートーヴェンのソナタも、やる前は「長いし大変」と思っていたけれど、実際にやってみると面白い。『月光』は独学でやったので、『悲愴』の次にやるとしたら『テンペスト』あたりかなと思っている。最終的には、いつか『熱情』を弾いてみたいという野望がある。いったい何年後になることやら。

「いつか弾いてみたい曲」という意味では、ラヴェルの『水の戯れ』がある。もちろん超難曲なのでこれも何年後になるかはわからない。が、私はラヴェルを手がけたことが一度もないので、ひとまず今の私でも弾けそうな曲を何か手がけてみたいと思っている。『悪魔的暗示』が終わったら、先生に今の私のレベルでおすすめのラヴェルの曲を聞いてみようと思う。

再開3年目も引き続きピアノを楽しみたい。


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