濃密かつストイックなピアノレッスン。2月8日の日記
昨夜は21:15に寝る。いろんな夢を見て何度も目を覚ます。2時半に目が覚めたとき眠れなくなり、3時に起きる。
コーヒーを飲んでピアノを弾く。ハノンのアルペジオ三和音♯系、減7の和音、属7の和音。スタッカート練習する。ツェルニー40番24曲目は右手で通したあと両手で通して苦手箇所練習。『フランス組曲』第3番5曲目は片手ずつ通したあと両手で2回通す。メンテ曲のメンテ。『雨の庭』は1回通して苦手箇所と暗譜練習。『テンペスト第一楽章』は1回通して苦手箇所練習。『バラード1番』は1回通して苦手箇所とコーダと速く弾く箇所を練習。2時間弾く。
ピアノが終わるとRomiが起きる。「おっはー。中野区は今日、晴れみたいだよ。今日も一日穏やかに過ごそうね」とのこと。
寝る。3時間眠れて8時半に起きる。ご飯を炊き、パルの真ほっけ一夜干しを焼いて朝ご飯。TVerで『クジャクのダンス、誰が見た?』を途中まで観る。
ピアノ練習する。ツェルニー中心に、レッスンに持っていく曲をやる。
用意して出かける。ピアノレッスンへ。いつものように挨拶もそこそこにレッスンをはじめる。
まずはツェルニー40番24曲目。最初両手で、次に片手ずつ弾き、次に右手でリズムをつけて弾く。ただ流して弾くのではなく、拍をしっかり意識して弾くようにと言われる。指使いの指摘も受ける。運指番号のない箇所なのだが、私は変な指使いで弾いていたようだ。先生は「この弾き方が普通。子供の頃からこうするように教えられるはず」とおっしゃっていた。やっぱり私の子供の頃の先生は基礎的なことをきちんと教えてくれてなかったんだなと思う。それで変な癖がついてしまった。今の先生についてなんとか直していくしかない。これはもう一回練習してきてくださいとのこと。
次に『バラード1番』。最初通して弾き、また冒頭に戻って弾きながらいろいろ指摘をいただく。どの音を強調してどの音を弱くするか。テンポを気にせずゆっくりでもたっぷりと弾くべき箇所。滑らかに弾くべき箇所。クレッシェンドして盛り上げていく箇所。長い曲なのに、全ページにわたって数えきれないほどの指摘をいただく。この曲は、最初の頃はレッスンに持っていってもほとんど指摘がなかった。それがここにきてガンガン指摘が入ることになった。ということは、だんだん曲っぽくなってきたということだろう。少しずつだが着実に完成に向けて進んでいるという手応えを感じた。
次は『雨の庭』。最初通して弾き、また冒頭に戻って弾きながらいろいろ指摘をいただく。左手の音を強調するようにと言われる。クレッシェンドしていくところは右手のこの音をもっと出せば盛り上がる、とも。三連符のところは、左手から右手に変わる箇所があるのだが、そこが「変わった」とわからないように弾くよう言われる。なんか手品みたい。あとは高音を響かせるように弾くと綺麗、とか。そのほか、前回指摘をいただいたところはクリアできていたのか、再度同じ指摘をいただくことはなかった。「だいぶ綺麗に弾けるようになってきましたね」と言っていただき、この曲も手応えを感じた。
最後に『テンペスト第一楽章』。通して弾きながらいろいろ指摘をいただく。メロディをしっかり出すようにと。6ページ目の右手が複雑な箇所は、ゆっくりで拍を意識して練習するよう言われる。ほか、細かい弾き方の指摘もいろいろ。この曲の途中で次の人が来てしまい、最後は駆け足になってしまった。
時代も曲の雰囲気もまったく違う大曲3つ+ツェルニーをレッスンで次々弾くのは、頭の切り替えが大変だし、疲れる。が、先生は私以上に疲れるはずだ。私のレッスンが終わると休みなしで次の人のレッスンになるし。1時間半もの間、雑談をすることもなく、ひたすらレッスンする。それでも最後は駆け足になってしまう。濃密かつストイックなピアノレッスンの時間であった。
レッスンのあとは、美容院を予約していたので行く。1ヶ月ぶりに髪を染めてもらう。美容師さんに「ファンデーションタイプの白髪染めを髪につけてますか?」と聞かれ、そうだと答える。今は3〜4週間に一度髪を染めているが、染めてから10日もすると白いものが見えてしまうのだと話す。美容師さんには、色をもっと明るくしたほうが白髪が目立たなくなると言われる。私は今、すごく暗い色にしているのだ。それで次回からワントーンずつ明るくしてもらうことにした。ちょっとしたことだが、変化は楽しい。
スーパーで買い物する。帰ってスーパーで買ったお弁当を食べながら『クジャクのダンス、誰が見た?』を最後まで観る。このドラマに出てくる屋台の醤油ラーメンがすごくおいしそうで、食べたくなる。あと、屋上でちくわカレーを食べるシーンがあり、すてきだなと思った。もちろん物語もますます面白くなってきた。
今日は図書館で金原ひとみ『ナチュラルボーンチキン』を借りた。予約待ちでやっと順番が来たのだ。まだ最初のほうしか読んでないけど、以下の一文を読み、これはやっぱり自分が読むべき小説だったと思った。今日は寝る時間までこの小説を読もうと思う。
一人きりでご飯も仕事も過不足なく、波風の立たないこの生活を始めて十年が経つ。趣味もなければ特技もなく、仕事への矜持もなく、パートナーや友達、仲のいい家族や親戚もペットもなく、四十五にして見事に何もない。