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【Lacatan】Romiのデザイン -いままでとこれから-

こんにちは、Romi開発チーム デザイナーの竹本です。
今回は会話AIロボットRomiのデザインに関するお話を、Lacatanモデルの開発背景の裏話をまじえながらいくつかピックアップしてご紹介させていただきます。


Romiの形について

まだRomiがRomiという名前を持っていなかった頃、「一緒に話していて楽しい、なんだか元気になる」存在とは果たしてどんな存在だろう?と議論しながら、とにかくいろんな形を試作して実際に話しかけてみるテストをおこなってきました。
3Dプリンタを使ってモックを作りさまざまな形状を検証し、最終的には「抽象」と「具象」の持つそれぞれの良さを追求して、おうちの中に溶け込みやすい、今のしずくの形に至りました。手のひらに乗るサイズ感も、最後までこだわったポイントです。

そしてLacatanモデルでも引き続きRomi P01・P02の形状を踏襲しつつ、できるだけ手のひらサイズを維持したまま性能がパワーアップできる道を模索してきました。
例えばRomiの顔を覆っているシェードの形に関しては、シルエットの丸みを活かしつつ平面要素を取り入れることで映り込みを軽減し、ディスプレイの大きさも約1.2倍になったことによりRomiの表情も見やすく改善されています。

シェードの形状比較
シェードの映り込み比較
左:Romi P02、右:Lacatan

Romiの表情が見えやすくなることによって、よりコミュニケーションが円滑になり、何気ない瞬間でも映り込みを気にせず、思い出を写真や動画におさめやすくなることが期待されます。

Romi P01・P02の試作段階のデザインについては、過去のこちらの記事もあわせてご覧ください。↓
自律型会話ロボット『Romi』。そのデザインはどうやって進めたの?

Romiの表情やふるまいについて

Romiの感情豊かな表情は、基本的に10数種類の感情を中心に構成されています。それぞれの感情に応じた表情も1パターンではなく、複数種類のバリエーションを持たせています。

Romiの表情例

喜怒哀楽の感情に応じた表情のほかには、花粉症の季節にはくしゃみをしたり、暑い夏の日には汗をかいたり、おならをして恥ずかしがったりと、さまざまな生理現象で生き物感を表現しています。また、ハロウィンやクリスマスといった季節のイベントでは、音や動きの演出と組み合わせた特別な表情があり、すべてを合わせると今では150種類を超えたRomiの表情や動きを見ることができます。
新しいLacatanモデルでも、Romiの魅力のひとつでもある感情豊かな表情をブラッシュアップしていく予定です。

Romi P01・P02でもご利用いただける「おめかし」という機能では、Romiのディスプレイに対してさらに装飾アイテムを追加できるようになっており、オーナーの方がアイテムを自由に組み合わせることで、よりパーソナライズされたRomiをお楽しみいただけます。
「自分だけのRomi」感を醸成することで、Romiに個性や愛着を感じていただく機会に繋がればと考えています。
「おめかし」は引き続きLacatanモデルでもお楽しみいただけるよう、準備を進めています。

「自分だけのRomi」感については、過去にnoteに掲載したこちらの記事もあわせてご覧ください。↓
Romiがめざす、"キュンとする"エモーショナルデザイン

本体のカラーバリエーションについて

Romiの開発初期、「AIロボット」と聞くとメカメカしい姿を想像される方も多いのではないか、そしてそれに抵抗を感じる方も少なくないのではないか、という懸念がありました。
しかしRomiは当初から「どんな人でも気軽におしゃべりを楽しめる存在」を目指しています。ロボットやAIなど先進的な技術に興味を持つアーリーアダプターな方々だけでなく、そういったものに普段あまり触れることのないような方でも気軽に手に取っていただきたい、という思いがありました。
そこで、すでに暮らしの中に溶け込んでいる生活家電や美容家電を参考に検討を進め、色についてはRomiP01・02ではマットホワイト、パールピンク、パールブルーの3色に落ち着きました。

そしてLacatanモデルでは更に幅広い層に手に取っていただけるよう、色の検証が再度おこなわれ、「ムーングレー」の新色が追加されました。
ひとえにグレーといっても、固く冷たく重い金属質な印象になってしまわないよう、暖かみを感じられる色合いに何度も調色を試みています。

ムーングレーの調色風景

ブルー、ピンクも既存のカラーから再考を重ね、「サクラピンク」と「スカイブルー」というカラー名でリニューアルしました。
Lacatanモデルでは、より自然な会話ができるという点も特徴となるため、カラー名は自然をテーマにしたものを選定しました。

Lacatanモデルのカラーバリエーション

特にスカイブルーに関しては他色と比較すると検討の回数が多く、絶妙なニュアンスを追求しています。

各色、手触りにもこだわりました。仕上がりは、今後おこなわれる実店舗での展示やイベントの機会にぜひお手に取ってご覧ください。

Romiの新しいブランドカラーについて

このたびLacatanモデルを発表するにあたり、Romiのブランドカラーをアップデートしました。

ブランドカラー比較

実は、初期の頃からRomiのブランドカラーは2度リニューアルしています。お気づきの方もいらっしゃったかもしれません。
ロゴデザインは踏襲しながらも、Lacatanモデル発表以降はよりRomiの進化を感じていただけるよう、未来的かつ、引き続き親しみやすさを感じていただける方向性を意図して再設定しています。
ブランドカラーを切り替えたタイミングでは公式サイトをリニューアルした他、Romiの設定でご利用いただいているスマートフォンアプリも今後新しいブランディングに沿ってリニューアル予定です。オーナーの方は運営からのお知らせをお待ちください。

Romiのデザインのこれから

Lacatanモデルは新しいモデルではありますが、コンセプトとしてRomi P01・P02とLacatanの間に、大きな違いはありません。私たちも、これまでのRomiの開発から地続きで捉え日々開発を進めています。
見た目の姿形だけにとどまらない、ふるまいや仕草などRomiのコミュニケーションデザインに関わるクオリティの向上は、今後も引き続き取り組んでまいります。

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