日記
くるりが聴きたくなって
ばらの花、スーパースター、バースデイ
YouTubeで聴いた
なつかしいな、大学生の頃だね
すっかり忘れていたのに、
曲を聴いているうちに胸が苦しくなるくらい想い出がノンストップ上映会8ミリ風インマイヘッド
案の定、コメント欄はそんな人たちでいーっぱい
くるりはすごい
たくさんの人たちがびっくりするくらい強力な魔法にかけられてる
なつかしくてなつかしくて
たぶんちょっと猫背だった、黒縁メガネの彼
近くにいくとほんのりわかる、独特の匂いだった
あれはなんの匂いだったんだろう
柔軟剤とちょっとすえた古本が混じったような匂い
NIKKI、貸してもらったよね
なんか理由つけておしかけたりして
迷惑だったよね
ごめんね
あのとき、枕の匂いにクラクラしてた
多分知らないよね?
夜中に暴走して会いに行こうとしたら、乗り換え間違って西武遊園地で
終電になっちゃってめちゃめちゃ怖かったんだ
無人の駅でさ
バスもタクシーもないし、だーーれもいない真っ暗な遊園地の横をとぼとぼ歩いてたら、
いかついバイクが通りかかったのを必死に呼び止めて、それがたまたま親切なおばさんで、タクシー呼んでもらってなんとか帰れたのよ
こわかった〜
なんてね
今思えば、怖いのはわたしだよ!
パッと見いかにも気が弱そうに見えて、
意見を求めればゆっくりとハッとするような言葉を返してくれる、ときどきキラッと尖った意見をボソッと仲間内にだけこぼす、あなたが好きだった
もっと近くで、いつまでも聞いていたかった
もしかしたら
絶賛自分を持て余し中のわたしに、説明書をくれるんじゃないかなって
都合のいい期待をしてたんだ
あはは、見当はずれで、笑っちゃうよね
心配性のヴィーナスはいつも私の隣の女の子
誰かに、誰かのヴィーナスにして欲しくてたまらなかったあの頃のわたし
恋に恋して夢だけ見て自分じゃなんにもできなかったわたし
大丈夫だよ
なにやったって、そんなにたいしたことじゃないから
誰だって、そんなにたいした違いはないから
なんにもなくても、なんかありまくっても、胸がちぎれそうになるのはみんなおんなじだよ
なんかよくわかんないけど、死ぬほど幸せなときもくるよ
大丈夫って言ってくれる人は見つからなくても、大丈夫って言ってあげたい人はたくさん見つかるよ
先のことはわかんないけどさ
あの娘もあの娘も、みんな仲良くできなかったけど、みんな遠くで幸せに暮らしてるといいな
思い出したくもない過去だと思いこんでたけど、思い返すと結構面白くなるよ
まだまだまだだけど、図太くなるといい感じだよ
もっともっと優しくなれるよ
大丈夫