君を探して

夢の中で君をずっと探していた。
探しながら見つからないと分かっていた。
まるでこの世にもう君が居ない事を知っているかのように見つからないと知っていた。
私は君がもう居ないことを知っている。
それなのになぜいつまでも探し続けているのだろう。君に向かって歩くことを辞めないのだろう。この一歩は君に会う為の一歩で、でも毎日何歩歩いたって君に近づくことはない。体も心もどんどん離れていく。
もう君は見つからない。だけど私は明日も一歩踏み出す。靴を履いて玄関を出る。君に会う為に出掛けて行く。一歩も近づかないことを知りながら。
もう一度眠れば、違う夢を見ることが出来るだろうか。

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かなみん
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