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安全地帯からのユーモア

私は面白いことが好きだ。
組み立てられた面白噺だけでなく、日常に落ちてるような些細な可笑しいことも大事にしたいと思っている。気に入った木の棒をくわえて離さない犬であるとか、月日による風化が重なって頓智気な言葉の並びに見える看板などに足を止めてしまう。写真をとったり、なぜ面白いと思ったのだろうと考えてみたり、細かなことにでも面白いと一生懸命になってしまうのである。

だから会話にも少し敏感になる。常に面白くなくてもいいのだけれど、どうせなら会話を面白くしたいなと考える。普段のどうでもいい会話でも少しでも可笑しな展開に持っていきたいと思っちゃったりする。
なので、会話の中で細かなおふざけを言ってみたりする。おふざけとわかってもらえるように少し大袈裟に言ってみる。
面白いと思ってもらえなかったり、時々クリーンヒットしたりするのだが、このやり取りの中で時々気に入らないことが起こる。それが題の「安全地帯からのユーモア」なのである。気に入らないことに名前を付けるのは難しかった。

具体例を示そう。どういうことか。
会話でAさんが面白いとされることを言ったとする。
Aさん「だからその日ね、ノーヘル原付時速500キロで駆け付けに行ったんだよ」みたいなことを。

それがその場の空気に合わずにうまく笑いにならない時があります。
まあ、挑戦的な笑いほど場を選びますからね。
でね、直後にその場にいた別のBさんがこういう返しを繰り出すときがあるんです。
Bさん「え、なに???もう一回言って???」
これを面白として繰り出してくるのだ。これが私は許せないのだ。

仕組みはこうです。
Aさん(おれ)は少しの笑いが生まれるかなと思って突飛な発言をしているわけです。滑りますけどね。それをBさん(糞野郎)は返す手として滑った空気を利用して真顔でAさん(おれ)の発言を責めることで緩和の笑いが生まれるわけです。得をするのはBさん(うんちょっちょ)なわけです。


ふざけるなよ!!!うんちょっちょ大臣!!!!
人が滑った後の空気なんか関係性が近いほど逆に笑いに持っていきやすいわけです。そのタイミングを狙ってまるで自分の手柄のごとくマイ面白をねじ込むBさん(メルカリイソジン転売男)のようなタイプは冒険をまったくしていないということですよ。
ボクシングのリングに立ったボクサーに客席から火炎瓶を投げてるのと同じです。要は卑劣極まりない、悪逆非道のガキ大将。家にハブ酒が常備で歯医者が嫌い、愛媛随一のO脚ですよ。

さっきの文章を実際に言ったりなんかしたら「は???」ですわ。
てめー(Bさん)にレパートリーはないのか!こういうO脚はたいがいオフザケのレパートリーが少ないのでこのリング外攻撃の頻度が高くなります。でもこれは正々堂々の精神からは大きく外れたものです。

一時期テレビなどでこういったやり取りが散見されたことで、一般人どうしの会話にもこういった場面がみられるようになったのかもしれません。
しかし、プロでこそ使いこなせるものもあります。取り扱い厳禁。

下手なユーモアを気に入って使ってないで、もう一歩踏み込んで、もっと面白いことを言う姿勢で戦ってみやがれ財布小銭3D男め。おわり。

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