【迷彩の街角】パーフェクト・カモフラージュ展 私はアートになりたい ワタリウム美術館
銀座線・外苑前駅にあるワタリウム美術館。
南青山三丁目の交差点を千駄ヶ谷方面に登った場所にある。
今回はワタリウム美術館のコレクション展と位置付けられている。
概要はこちら
2階の展示室から4階へ上りながら見る順路。
以下、面白かった作品をピックアップ。
アンディ・ウォーホル
1963年11月22日 シルクスクリーン
ケネディ大統領の事件の一部始終をレポートする様な内容のシルクスクリーンの作品。
このタイプの作品は初めて見たが、日本語訳のシートも用意してあり、思わず全部読み進めてしまった。
当初の衝撃度が伝わるというか。これをどのタイミングでウォーホルは作ったのだろうか?と調べてみたら1968年に同様のテーマの作品が多く作られている。5年経過してもなお、なのか経過してしまった5年を客観的に見ての作品なのか。
でもアートになってしまうと、時代も変わっているし物凄く過去のもの感がする。新聞記事のコレクションではなく、その事件をモチーフにしたからだろうか。
POPアートと言う言葉はもはや「現代」美術ではないのかもしれない。
4階にあるドナルド・ジャッドの作品。
小品だけど確かにドナルド・ジャッド。ステンレスの棚だな…と思ってしまうのだが、この作家の作品も東京都現代美術館のコレクション室で90年代にいつも見ていた気がする。
ぶつかったら痛そうだな、と思っていた。
そしてドナルド・ジャッド見るたびにセットで思い出してしまう同時期の作家、フランク・ステラ。 ステラには長生きして欲しい。
杉戸洋
さつまいものランプ。
これはちょっと笑ってしまった。先日、国立西洋美術館で出品していた作品とはずいぶん毛色が違うぞ。
天井からぶら下がるさつまいも…時折、光る。
これは展示タイトルに添えられた作者の言葉が良かった。
共感できる部分って自分が作品を「良いなと」思うベースになっている。
さわひらき氏の作品もおもしろかったし、野口里佳氏の空中青虫とも再会したり、スペースは狭いながらも見どころは満載のワタリウム美術館。
往年の現代美術作品から今を生きる作品まで幅広く。
展覧会鑑賞後は地下のセレクト書籍店老舗のオン・サンデーズもぜひ立ち寄りたい。
書籍や図録が壁高く積まれた空間は秘密基地気分に浸れるのでおすすめだ。