Big Bang Theory S1Ep11 実在のパンケーキメーカーをこんな風に使っていいの?
この記事のタイトルは、ドラマで取り上げられているネタからつけたものですが、本当の本気で、この通りです。実際に存在して、日本でも売られているパンケーキミックスの会社が出てきます。ですが、こんな風に使っていいのか?という、もう驚きでしかありません。
ドラマの正式なタイトルはこちらです。
The Pancake Batter Anomaly:病院から逃げるための法則
ビッグバンセオリーを見ていて面白いなと思ったオタクネタで自分が知っているネタ、調べたネタをまとめておいておくために作ったものです。ざっくりとした背景はこちらもご覧ください。目次もかねて作成しています。
エピソードタイトルについて
オリジナルの「The Pancake Batter Anomaly」は「パンケーキバターの特異点」とか「例外」といった意味ですが、今回のエピソードもしっかりパンケーキがネタとして使われています。
それ以外の部分には、一つもパンケーキやバターは登場しないという潔さ。このあたりの着眼の違いも面白いところです。
あらすじ
ネブラスカの実家に戻っていたペニーがLAに戻ってきた。郵便物の回収をお願いしていたので、それを受け取りに来たペニーに実家での様子を聞いたところ、実家のみんなが病気でと言ったものだから潔癖症のシェルドンは大騒ぎ。直ちにペニーと距離を置き、消毒スプレーを噴霧して病原菌から身を守ろうとするものの...
冒頭のシーン
シェルドンとレナードが3次元チェスをやっています。スタートレックというか「宇宙大作戦」でカーク船長以下、クルーが楽しんでいたチェスですね。
日本のAmazonでもリストはありますが、現在は在庫がない模様。
販売会社が違うためか色も違いますが、いくつかあるのかもしれませんね。本家のAmazonでも見つからなかったのですが、レナード・ニモイ演じるスポックのバルカン・ハンド・サインがオリジナルの雰囲気を醸し出しています。
ネブラスカとノースダコタ
ペニーの出身はネブラスカ州オマハ。
ペニーの友達だったクリスティもオマハからLAにやってきてひと悶着起こしていました。
ちなみにネブラスカはアメリカ合衆国の中西部にあり、南はカンザス州、北はサウスダコタ州と接していますが、実家の様子を聞かれたペニーは、次のような返事をします。
Leonard: Yeah, right here. How was Nebraska?
Penny: Oh, better than North Dakota! (Pause) I guess that joke’s only funny in Nebraska.
(字幕)ノースダコタよりまし! 地元でしかウケないか。
グーグルマップで見ると、位置関係はこうなっています。ネブラスカ州の東側、アイオワ州との州境あたりの丸印がオマハのあたりになります。
ノースダコタ州もウィキペディアでは「ノースダコタ州は、アメリカ合衆国中西部の最北部、グレートプレーンズ(大平原)にある州である。」(太字は管理人)と紹介されています。
中西部の最北部と言いますがノースダコタ州の北側はもうカナダです。
アメリカ人にとって「北」とはカナダのことで、自分たちの国は「中つ国」のような感覚なんでしょうかね。そうでなければ、ノースダコタのようにカナダと国境を接している国はアメリカ国内では「北部扱い」で、「中西部」にはならないとおもうのですけれども。
それはともかく、ネブラスカから見てサウスダコタをはさみ、さらに最北部にあるノースダコタよりまし!って、いや実際に地元ではそう言っているのかもしれませんが、すごい表現ですね。
ペニーの家族の病気は?
ペニーが引き続いて実家の様子を答えたとき、週末ずっと病気でと答えたのですが、潔癖症のシェルドンが「どんな病気?」と聞かれたペニーの答えがこちら。
Penny: Ugh, it was the worst trip, everyone got sick over the weekend.
Sheldon: Sick?
Leonard: Here we go.
Sheldon (running to opposite side of the room): What kind of sick?
Penny: Oh, the flu I guess.
(字幕)たぶん、インフル
いや、インフルエンザだったら、ちょっとやばくないです?家族で罹患しても要注意だったような。今は別な方がパワーが強すぎて、訳が分からないことになっていますが、健保のページでもこんな記載があります。
あちらの人、基本、気にしてないですよね。こういうの。
のどの粘膜の培養と軽量カップ
オープニング・クレジットが終了すると、キッチンテーブルに何やらいろいろと化学実験のようなものを並べているシェルドン。
のどの粘膜を取ってくれとシェルドンは頼むけれども、「心配しすぎ。そっちが病気」と言って断るレナード。
それでは仕方ない、といってシェルドン、取り出しましたるは計量カップ。
「水分排出量を測定し腎機能を確認する」からと、トイレに置くようにレナードに頼む。それを見てショックをうけたレナード。
Leonard: I mix pancake batter in this!
Sheldon: No, that measuring cup has always been for urine.
字幕では「これでパンケーキ作ってる」となっていますが、元のセリフは「これでパンケーキ・バターを混ぜてる」ですね。
ということでタイトルの「パンケーキバター」登場!
シェルドンは平気で、「これは前から尿検査用だ」
見てる方としては、もう「笑」しか出てきません。
尿検査用なんて、とても重要なこと、ラベル魔のシェルドンが貼ってないってどういうこと!と抗議するレナードですが、ちゃんとカップの底に貼ってありました(笑
悪いのはパンケーキ・ミックスじゃなかった模様
いつもレナードがパンケーキ・バターを混ぜるのに使っていた計量カップ、実はシェルドンが「尿計量用」とラベルが底に貼ってあって、シェルドンがそちら用で使っておりました。それを聞いたレナード。
Sheldon: It’s right here on the bottom.
Leonard: Huh. I guess I owe the Betty Crocker company a letter of apology.
(字幕)パンケーキミックスが悪いと思ってた
悪いのはパンケーキミックスと思ってたと字幕が付いていますが、元のセリフは「ベティクロッカーにお詫びの手紙を書かなくちゃ」ですから、一度、パンケーキミックスの会社にクレームを入れたことがあるのでしょう。
ちなみに、ベティクロッカーは実際にパンケーキミックスを作っている会社で、日本でも買えるようです。
こんな流れで紹介して、果たして購入意欲がわくのか?
うちでなくても、こんな紹介のされ方をしたい食品会社ってないと思うのですけれども、アメリカでは大丈夫なんでしょうかね?こんなネタでセリフに取り込んでしまうのは。
シェルドン、病気にかかる
ペニーが悪かったのかどうかは別として、結果的にシェルドンは病気にかかり、シェルドンの病気の時の質の悪さを良く知っているレナードやハワードたちはシェルドンに近づこうともしない。
レナードは日曜日の朝6時半に実験室で「盲導犬が実験できる手伝いをしている」と言って逃げ、ハワードはママの真似をして逃げられ。
この時、ハワード扮するハワードのママに対して、シェルドンがスープが欲しいとお願いした時の会話も爆笑もの。
Howard (imitating his mother’s voice): Howard’s sleeping, this is his mother. Why are you calling at this ungodly hour?
Sheldon: I need soup.
Howard: Then call your own mother. (To Leonard) It was Sheldon.
(字幕)自分の母親に電話しな
地味におかしすぎて大変でした。
ということで、レナードとハワード。
24時間はシェルドンとの接触を回避しようと、ハワードの自宅に逃げ込むことを画策するが、ハワードのママがカーペットのスチームクリーニングをしたばかりということで断られる。
そこでハワードが思いついたのが、「猿の惑星 マラソン上映」に参加すること。
Leonard: Five movies, two hours apiece. It’s a start.
2時間の映画が5本で、それなりに時間がつぶせるということで、心を決めたレナードとハワード。
ちなみに、猿の惑星が5本とはオリジナルシリーズを指すようです。「猿の惑星」(1968年)、「続・猿の惑星」(1970年)、「新・猿の惑星」(1971年)、「猿の惑星・征服」(1972年)、「最後の猿の惑星」(1973年)と、昔は年中行事のように作られていたんですね。
ちなみに、このエピソードが放映された2008年時点では、2001年にティム・バートンが監督した「PLANET OF THE APES/猿の惑星」もあったようですが、上記の「猿の惑星 マラソン」には入らなかったようですね。Amazonではティム・バートン版まで含めたブルーレイセットが販売されています。
猿の惑星については、この後ぐらいからリブート企画が立ち上がったようで、猿の惑星:創世記(2011年)、猿の惑星: 新世紀(2014年)、猿の惑星: 聖戦記(2017年)が作られていました。このあたりですと、映画館でご覧になった方も多いのではないでしょうか。
それにしても、ブルーレイの6本セットや3本セットが、昔では信じられないような値段がついて売られていますね。
かくして3人は映画館、シェルドンはペニーのもとへ
レナード、ハワード、ラージの3人は猿の惑星5本立てマラソンを見に行きます。なぜか、着席している人は、皆、猿のお面をかぶっている。
アメリカの映画館で、2008年に猿の惑星を5本だてで見るなら、入場は猿のお面必須、とかやりそう。
ハロウィーンの時期ではありませんが(放映は2008年3月31日。ハロウィーンとは半年ほどずれていますし)、こういうの日常的にどこかで売っているんだろうな。
日本のAmazonでもありますしね。
一方、レナードやハワード(そしてきっとラージからも)逃げられたシェルドンは、病原菌を持ち込んだ張本人ペニーの働くチーズケーキファクトリーに駆け込みます。
しかも、あきらかに怪しい恰好で、さらにはいかにも病人でございます、みたいな様子を隠そうともしない。
恰好や病気な様子を隠さないどころか、
Sheldon: You’re a carrier. All these people here are doomed. You’re doomed!
(字幕)君は保菌者で、ここの皆は全滅だ。終わったな!
とか叫びだす始末。ちなみに、私が見たドラマとかでは「Doomed」なんてのは、本当にすごい状況で、「破滅だ!」とか「全滅だ!」ぐらいの勢いで使われていました。
レストランで「お前らみんな死ぬんだ!」みたいな感じで叫んだりしたら、営業妨害で立ち入り禁止になりそうなもんですが。
しかたなく、ペニーは仕事を早退してシェルドンを自宅に連れ帰ることになりました。
映画が始まると、猿のお面を外すのだが...
さて。舞台は再び映画館へ。
映画の開始とともに、猿のお面を脱ぐのですが、レナードは眼鏡を猿のお面の上からかけていたせいで、お面を脱いだ拍子に眼鏡を落としてしまいます。レナード本人は眼鏡なしで前が見えないので、ハワードたちに眼鏡を探してくれるように頼みます。
落ちた眼鏡を探そうとしたはいいが、ハワードが誤ってレナードの眼鏡を踏んづけて割ってしまいました。
ほとんど目が見えない状況で10時間も映画館に閉じ込められたまま、シェルドンを避け続けるか?
それともシェルドンに出くわすリスクを冒してでも自宅にある予備の眼鏡を取りに戻るか?
ペニーに電話をすると、ペニーがシェルドンをつれて自宅に戻っていることが判明。
ここからレナードの自宅のシーンからエピローグは、言葉で説明しても伝わらないと思いますので、ぜひエピソードをご覧ください。
ハワードやラージが使った遠隔監視装置や、振動センサーは特定できなかったので割愛します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本エピソードで他に見落としているネタがありましたら、コメントいただけると嬉しいです。