保証割れを理解する
今回はライトな内容で記事を書きました。
いつものようなタブーに触れる内容ではありませんが、これもリテラシー向上につながると思います。
以前から、レーキに関してかなり様々な記事を書いてきました。
意外と驚いたのは、リング(キャッシュ)のレーキはもちろん知っていたけど、MTTのレーキって何?という意見がそれなりにあったことです。
確かに、以前アミューズでMTTのレーキのことを友人と話していたら、同じテーブルにいた別の方から「え、トナメはレーキなくないすか?」と言われたこともありました。
これは最近分かったことですが、国内では収支を+にすることを目的としているのではなく、単発のMTTでの順位(目立てる大会での順位)を重視している人が一定数いるようなので、それであればレーキという概念が全く関係なくなります。
したがって、レーキへの理解が進んでいない(というより理解する必要がなかった)結果、MTTのレーキという概念にピンとこない人がいるのだと思います。
これに関しては、僕の過去の内容を読んでいただければ理解できると思いますので、まだ読んだことがない方はぜひ読んでみてください。
そして、今回はレーキに関する第三弾として保証割れという概念について解説します。
保証割れなんて知ってるよって方はXでリツイートのご協力だけいただけますと幸いです。
MTTのレーキおさらい
まず、MTTのレーキについておさらいしておきましょう。
MTTは参加費の一部がレーキとして徴収されています。
例えば100ドルの参加費のゲームで10%の10ドルがレーキとして徴収される場合、90ドルが賞金にプールされていきます。
参加者が100人であれば、9000ドルが総額賞金となり、1000ドルが運営の売上となります。
この9000ドルを100人で奪い合うゲームになります。これは前回の記事でも説明したように、控除率自体はマイナスな状態からスタートするのが一般的であり、それをスキルをもって超えていくというゲームになっています。
保証割れとは?
保証割れとは、簡単に言うと控除率が100%以上になっている状態のことを指します。
どうしたら、そんな状況になるのかを下記で説明していきます。MTTの中には、最低保証金額といって、賞金プールの最低額をあらかじめ運営が約束している場合があります。
例えば10000ドル総額のトーナメントを参加費が100ドル、レーキ10ドルで実現する場合、112名の参加者が集まって初めて実現します。しかし、10000ドルを最低保証として運営があらかじめ約束している場合、112名以下の参加者に収まった場合でも、賞金総額が10000ドルのゲームとして、それを参加人数で争うことになります。
極端な話、参加者が10人しか集まらなかった場合でも10000ドルの賞金が保証されているので、その10人で10000ドルを争うことになります。
保証割れは期待値が+になる
保証割れの状態は、参加費の総額よりも賞金総額が高い状態のため、全員の期待値が+になります。
例えば、単純な計算でも参加費100ドルの賞金10000ドル保障で10人しか参加しなかった場合、その10人が参加した時点でディールをしたら、全員1000ドルずつの山分けになるので、900ドルの+になります。
つまり、これは参加するだけで期待値が+であることを意味しています。
保証割れの見つけ方
保証割れは、運営する側にとっては赤字なゲームなので、何としても回避したいところです。
しかし、GGpokerなどでは、MTTのロビー画面を見るとOverlayという表示があります。
これは、現在の参加人数で、どれくらいの額が保証割れしているかを示す指標です。(運営の上積みと訳せます)
もしGGpokerなどを中心にMTTをプレイしている方は、この表示に注目し、うまく保証割れしたトーナメントに参加できれば、収支を安定させることができるかもしれません。
ライブMTTでは、国内のMTTであれば賭博ができないためあらかじめプライズが決まっています。
逆にこれを利用し、参加者が極端に少なくなりそうな(もしくはかなりの参加者がいないと保証割れしそうな)トーナメントを狙うのが良いでしょう。
例えば、渋谷のGGPLでは、月1回WSOPチャレンジというMTTが開催されていました。
これは、総額プライズが高く、なおかつ渋谷GGPLは、隣のビルにあるROOTS渋谷のリングゲームにウェイティングをいれれば1000円割引されるため、参加者が80名ほど集まってやっとトントンという内容でした。
残念ながら今月からGGpokerのスポンサードではなくなってしまったようなので、今後どうなるかは不明ですが、平日のハウストーナメントなどには穴場スポットや狙える場所があるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
今回はレーキの知識第三弾ということで保障割れについてを解説いたしました。少しでも役に立ったなーという方は、Xの方にも投稿しますので、いいねとリツイート(引用で感想なんかもうれしいです)してくださればと思います。
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