なぜ、ポーカーはお金を賭けなくても成り立つのか?
こんにちは!
以前、下記リンクのような記事を書きました。
本記事を読む前に、ぜひ一読いただけますとより楽しめると思います。
この記事を出してから色々と思考がアップデートされたので、改めてアウトプットさせていただきます。
タイトル的に、この時と言ってること真逆じゃねーかと思われるかもですが、日々思考を繰り返していれば、半年以上前の自分とは全く違う自分になるのは当たり前です。
ぜひお楽しみください!
ポーカーと麻雀は似ているゲームなのか?
今回、この記事は、ポーカーと麻雀の比較をする人が多いなと感じたことがきっかけに執筆することにしました。
ここから両ゲームの特徴をそれぞれ考えていった際に、最終的にはタイトルにあるような半年前とは真逆の結論に至ったという経緯です。
前提として僕は、この2つのゲームを似ていると思ったことがないのですが、世の中一般的には非常に比較されることが多いゲームですよね。
確かに、不完全情報ゲームという点では共通事項はあります。
しかし、であればポーカーとMTGやポケカも似ていると言えてしまいますが、そちらと比較する人はいません。
なぜかポーカーだけが麻雀と比較されることが特に多いように思えます。
Mリーグのポーカー版を作りたいとか、できてほしいみたいなことをいう人もいますが、まさにそれを表していると感じています。
どうして不完全情報ゲームの中でも麻雀とポーカーなのかと考えると、おそらくこれらを似ていると捉えている人たちの印象として、どちらのゲームも金銭を賭けるイメージがあるからなのではないかと考えました。
そして、最近では、ポーカーに似ているとされている麻雀シーンでの動きが国内のポーカーシーンに次のような主張を広げています。
ポーカーもノーレートでできるはずだという主張の強まり
前述したように、ポーカーと麻雀を比較して考える人はとても多いです。
そして、このような印象からなのか、Mリーグによって麻雀がお金を賭けずにやっていけることが証明されたのだから、ポーカーもできるはずだという意見が非常に目立つようになってきています。
つまり、Mリーグがノーレートで成り立っているのだからポーカーもノーレートでできるはずだ!という意見ですね。
この意見は一理あるかもしれませんが、本質を見誤ってはいけません。
なぜなら麻雀の賭け要素とポーカーの賭け要素は全く別物だと考えることができるからです。
これらの特徴を思考せずに、安易に麻雀とポーカーは似ていて、麻雀はノーレートでも出来るんだからポーカーもできるはずだ!とするのはあまり良い方向に物事が進むようには思えません。
今回はもう少しこれらの内容を深く分析してみましょう。
麻雀の賭けは、ユーザーの工夫によって成り立っている
前提として、麻雀は細かい対局を何回も行い、最終的に一番点数を持っている人が勝ちになるゲームです。
麻雀での賭け文化は、この点数をお金に換算し、増えた人に対して減った人が支払うという形にルールを一工夫加えたものです。
つまり、ゲームとして必ずしも賭けることが前提となっておらず、あくまでも、この点数差で勝った人に負けた人が金払うルールにしたら面白いんじゃね?という発想から成り立っているように思えます。
このようなルールはボーリングなんかでも応用されている気がします。
テンピンという麻雀発祥の用語で1ピン差ごとに10円ねみたいにやってる人達もいますね。
しかし、もちろんボーリングの本来のルールはスコアが一番高い人が勝つというだけであり、金銭の有無は必須ではありません。
また、将棋や囲碁、格闘ゲームなんかでも、1000円ずつ払って勝ったほうが総取りするみたいなやり方もできてしまいます。
※実際にラスベガスなんかでは格闘ゲームのマネーマッチがあるとか
つまり、基本的に殆どのゲームでは、勝った方が総取りや、スコア差によって金銭を払わせるというルールを後付けしてしまえば、ギャンブル要素を取り入れてしまうことは可能なのです。
しかし、逆に言えば、ゲームの目的は勝つことなので、お金を賭けなくてもゲームとしては成立します。
この前提が、今回のロジックを理解する一番重要な概念になります。
ポーカーは勝敗を決めるゲーム設計になっていない
対人戦のポーカー(アルティメットホールデムやビデオポーカーを除くという意味です)はキャッシュゲームの場合、テーブルに座るのも抜けるのも自由です。
極端な話、1ハンドでチップが倍になったからやめるということもできてしまいます。
麻雀のように、ゲームに区切りがあるわけではないため、そのゲームの勝者が誰かを決めることはありません。
1日中キャッシュゲームのテーブルに座っていれば、殆どの相手が自分よりも後から参加したプレイヤーになっていることも珍しくないでしょう。
ラスベガスなんかでは、自分の座っていたゲームが入れ替わり立ち代わりで永遠にゲームが閉じないなんてこともあるかもしれません。
また、ハンドごとを小さな勝敗として区切ったとしましょう。
その場合、最終的にチップが増えていればよいという特徴があります。
例えば、小さいポットのハンドで9ハンドポットを取られたとしても、1ハンド大きなポッドを取り、総合的なチップがプラスなのであればOKとなってしまいます。
これはつまり、チップ(お金)が増えさえすればよいという特徴を表しています。
もちろん、麻雀でも最終的に点数を持っていればよいので、この概念は同じですが、もっとも大きな違いはゲームに区切りがあるか否かです。
ポーカーは勝つまでゲームに座り続けることができます。
※もちろん下手なプレイヤーでは無理ですが
麻雀は、ゲームに区切りがあり、そこで対局全体の勝敗がはっきりするので、それまでに点数を他のプレイヤー以上にしておく必要があります。
さらに分かりやすく説明すると、麻雀やその他多くのゲームでは、全プレイヤーが同じ前提条件のもとにゲームをプレイするから勝敗の概念がはっきりします。
麻雀であれば、対局の途中から参加することも、途中から抜けることもなく、全員が同じだけの時間プレイをするため、このゲームの勝者が誰であるかを決めることができます。
一方ポーカーは、1ハンドごとに対戦相手が変わる可能性もありますし、あとから参加、途中で抜けるなどは各プレイヤーの自由、つまりプレイ時間がバラバラなので、前提条件が揃うことがありません。
このプレイ時間がバラバラになってしまう特徴は、勝者が誰なのかを決めるのを困難にします。
例えば、1ハンドで100ドル勝った人と、200ハンドで110ドル勝った人がいた場合、どちらが勝ちと言えますか?
金銭の増減でいえば、後者ですが、前者の人が同じ200ハンドプレイしていたら後者の人よりも更に勝っていた可能性がありますし、後者の人が201ハンド目ですべてのスタックを失って収支がマイナスで終わっていた可能性もあります。
このように、プレイ時間などの前提条件が揃っていないので、単純にどちらが勝ちということが難しいのです。
では、ポーカーのゲームの目的は何か?
勝敗の概念があるゲームであれば、勝ちを目指せばいいのですが、ポーカーは何をもって勝ちと言えばいいのかが非常にわかりずらいです。
なので、ポーカーはこれまでに何度も書いてきたようにチップ(お金)が増えさえすればよく、それが目的であるという結論になるのです。
これはブラックジャックやバカラのように、細かい勝敗ではなく、最終的にお金が増えてさえすればよいというカジノゲームの特徴を表しています。
つまりポーカーは、麻雀のようにお金を賭けるのに相性がよかったからではなく、お金を奪い合わせるカジノゲームにすることでゲームが成り立っているという認識が正しい解釈だということが分かります。
※もっとも、勝敗の概念があるゲームであれば全てギャンブルにできてしまうのですがね
勝敗の概念がはっきりとしている麻雀はお金を賭けるのに相性が良いゲームであり、勝敗の概念がはっきりしていないポーカーはお金を奪い合わせるためにできたゲームなので、全く属性が違うのです。
ここまでの話をまとめると、以下のようになります。
・麻雀とポーカーは似ているゲームではない
・お金を賭ける必要性は勝敗という概念がはっきりしているかどうかが鍵
ポーカーがお金を賭けないと成り立たないのは、勝敗の概念がはっきりしていないからだと結論付けました。
あれ?でもこれだと前回書いた記事と結論同じで、タイトルに書かれていることとは真逆じゃないか?と全員がそのように感じたことでしょう。
では、ここからさらに話を深掘りしていきます。
トーナメントであればお金を賭ける必要はない
ここまでで、ポーカーを麻雀と比較し、ポーカーがお金を賭けないと成り立たないのは、勝敗の概念がはっきりしていないからだと結論付けました。
これは逆に言うと、ポーカーでも勝敗の概念をはっきりさせられればお金を賭けなくてもゲームとして成り立つということを表しています。
そして、ポーカーにおいてもお金を賭けずに成り立たせられそうな遊び方があります。
それがトーナメントです。
以前の記事では、トーナメントは分散が大きすぎて、1回のゲームはタダの運ゲーなのでお金を賭けないと成り立たないと言いました。
しかし、思考を繰り返しアップデートした結果、このロジックはちょっと無理矢理すぎたなと考えており、現在はこの考え方は真逆になっています。
確かに、トーナメントの結果自体は運の要素が殆どなのは間違いありません。
しかし、先ほどの麻雀のようにゲームに区切りを持たせることができるため、属性を似せることができたと言えるのではないかと考えています。
つまり、トーナメントであれば、ゲームの区切りがあり、全員の目的が優勝する(もしくはより上の順位で終える)こととなるため、お金を賭けずともゲームとして成立させることができると結論づけました。
もちろん、ポーカーの本質は変わらないので、1回1回のトーナメントは殆どは運によって勝敗が左右されます。
しかし、これを面白いと取るか面白い取らないかは個人の自由であり、ゲームとして成り立っているかいないかの論点にはならないと考えました。
ということで、様々な情報を取り入れて思考をアップデートした結果、トーナメントであればお金を賭けなくてもゲームとして成立しているなと考えました。
なぜ、ポーカーはお金を賭けなくても成り立つのか?
その答えは、勝敗の概念を持たせることができるルールがあるからという結論になります。
よくあるズレた観点を訂正する
ポーカーにおける金銭の有無に関しての議論は、今のところ僕の中で答えが固まってきましたが、まだまだ今後様々な議論があるかもしれません。
そこで、今回の記事のおまけとして、このような議論をする際によくあるズレた観点に関してを指摘していこうと思います。
そのゲームが面白いかどうかはゲームの成立有無に関係ない
このような議論を散々繰り返してきましたが、いつも出現するのは、ゲームとして成立する条件に面白いか否かを基準に考えて意見する人です。
※正直この時点で思考が浅いですし、こっちもそれを基準に考えてると思い込んでいるので非常に厄介な存在ですw
面白いか否かは完全に主観であり、ゲームとして成立しているかを判断するのには適していません。
ちなみに僕はずっと面白いとか面白くないとかは関係ないと申し上げていました。ゲームとして成立するから面白いのであって、面白いから成立するのではありません。
逆なのです。
お金の賭けられていないリングゲームを面白くないと感じるのはゲームとして成立していないからです。
これを面白いと感じる人が一定数いるのも事実ですが、まあそれは特殊な感性なのだろうなという結論です。
多分本人たちも気が付いていませんが、ポーカーが面白いのではなく、交流が面白いと感じているのであって、おそらくポーカーではないゲームをしてもこれらは成り立ってしまいます。
ハイレベルなノーレート環境をコンセプトにしたコミュニティも最近は見かけますが、結局それはポーカーが強くなり、海外シーンで稼げるようになることを最終的には目指しているので、結局はお金なのです。
ノーレートポーカーを通してポーカーの普及をさせたいと考えている方が国内にそれなりにいるようなのですが、あらゆる背景、ルール、特徴などから客観的に分析することが大切だと思います。
それらにしっかりと向き合って捉えているポーカーチェイスなどのゲームはまさにノーレートでもポーカーを体現できるゲームになっていると感じます。
真剣さの担保のためでもない
この手の議論における2つ目のズレた観点として、お金を賭ける理由は真剣さの担保だと語る人がいます。
しかし、これも間違いだと思っています。
そもそも真剣にポーカーをやるとは、具体的にどのような行為でしょうか?
真剣ではないプレイの代表的なアクションとして適当にオールインをする行為などがあげられます。
お金が賭けられていないと、失うものがないから適当にオールインする行為が増えて、ポストフロップの駆け引きができないという意見ですね。
これは、抽象化して別の捉え方をすると、打ち方として明らかに間違っていることをやること=ふざけているから真剣ではない、といったロジックからきているのではないかと思います。
しかし、これは非常に判断が難しいです。
例えば多くのライブキャッシュゲームで見かけるような、anti無しゲームでBBやBTN以外の場所からコールドコールをするプレイも、打ち方として明らかに間違っていますが、誰も咎めませんし、真剣にプレイしていないとは言い切れませんよね。
ライブキャッシュゲームでは、地元民たちは真剣な顔でリンプしますし、真剣にコールドコールしてきます。
明らかに間違ったプレイですが、彼らは真剣にポットを取りに来ますので、ふざけてプレイしているとは言えませんよね。
また逆に、お金を賭けたからと言って、適当にオールインをする行為がなくなることはありません。
ポーカーは、大金持ちにとっては、ただの数字遊びでしかないゲームにすらなりえます。
場所によってはライブキャッシュゲームで立つポーカーのレートは、大金持ちにとってはたかが知れています。
例えば、韓国旅行に来た大金持ちがポーカーをやりたいなと思ったときに1-3しか卓が立っていないからそこに座ったとします。
真剣にプレイすると思いますか?
バカラのようにプレイしてお金の増減を楽しんで帰る可能性すらあります。
※もちろん真剣にプレイする可能性もあります
それだけポーカーというゲームは真剣さを求める競技的なゲームとしては構造的に破綻しています。
勝敗を決するわけでもないゲーム構造も影響していると思います。
しかし、競技的なゲームとして破綻していてもカジノゲームとしては成立します。
それは、お金が増えるのであれば何でもいいからですね。
つまり、お金を賭けることで得られるものは、真剣さの担保ではなくカジノゲームとして成り立たせることによってポーカーをゲームとして成り立たせることなのです。
まとめ
今回は、ポーカーのお金の賭けに関する第二弾として記事を書きました。
ただ、僕の中でお金の賭けられていないポーカーをプレイすることは殆どないとも思っています。
ゲームとしては勝敗を決する形ではあるので成り立っているとは思いますが、トーナメントは運ゲーであることは変わりません。
であれば、合法に運営された海外のお金を賭けたギャンブルゲームであるトーナメントで上振れて、なんかの間違いで優勝できたらお金沢山もらえて嬉しいなと思うので、国内で行われているお金賭けれていないトーナメントに運を使いたくないなと思ってしまいます。
でも、そんな簡単に海外に行けないよ!
という方もいらっしゃるかと思います。
そんな方におすすめしたいのは、下記のマイルを使って海外に安くいく方法の記事をご覧ください。
本日は以上になります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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