見出し画像

詩集 孤島


 孤島は歌う
 孤島は遊ぶ
 孤島は悲しむ

これまでの13冊の詩集、10冊のポエムレット、未刊の近作詩篇等々、600篇余の中から、いま読んでいただきたいと思うものを選びました。



詩を書いてきた。
詩で生きてきた。
いつからか、孤島で。

ほんとうにいつからか、孤島で暮らすように、詩を書き、絵を描いてきた。初めの頃はまだ他の詩人との交流もあり、定例朗読会に参加したり、第一線の詩人のイベントを企画したりもしていたが、だんだんそういったことから遠ざかった。

独りで詩を作り、独りで詩を考えること自体は難しいことではない。誰かに読んでもらえない寂しさはあっても、それで創作が滞るということはない。むろん、読者は要る。他の書き手は知らないが、ぼくは自分のためだけでは表現が成り立たない。いつか、どこかに……と想定して、前に進む。ぼくもまた、誰かの作品の、いつかどこかの読者であったから。
作品を書いている時には、作者は孤独にはならない。書き上げた後に読んでくれる人がいないのに気づいて、やるせない寂寥に包まれる。



詩集中に「孤島」と題した詩が二編あります。
「ひょう、と/流れる/島の行方を/知るものか」
「孤島はいつも帰ってくる。/雨降る、真夜中、/腹を空かせて、愚痴をこぼして。」

ともに漂流する小島です。詩を書くという営為も、また漂流そのものです。

  *

紙本は75篇。三点の挿画があります。
電子本は84篇。各詩集の表紙を小扉に使用しています。

『孤島』
紙本 BCCKS 10inch版 192P 2160円(税込)
https://bccks.jp/bcck/153571/

電子本 Amazon ePub版 700円(税込)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07BLKJSBZ/


いいなと思ったら応援しよう!