見出し画像

バンク角・タイヤの限界

若い時の反省

若い頃、峠やサーキットではタイヤのバンクできる限界までバイクを寝かせてコーナーリングしていました。
サーキットではタイヤの限界もわかりやすいですし、そのくらい寝かせた状態で走っても不安はありませんでした。
もちろん、サーキットでは一度も転倒したことはありません
※50ccでは嫌というほど転んでますが、大型バイクでは皆無です。
フロントもリアも、タイヤのトレッドの一番端には消しゴムのカスみたなゴムの垢のようなものが沢山付着していました。

あ~、タイヤをフルに使えてるんだなぁ

自分なりに嬉しかったです。
他のライダーに比べて速いか遅いかはともかく、コーナーごとにきちんとコントロールできているんだと思うと安心できました。
しかしです。
それと同じようなことを公道でもやっていたわけで、ツーリングから帰ると、サーキット走行の時ほどではありませんが、タイヤの端まで使って走行した跡がはっきりとわかります。
それが仲間内でも「タイヤは全部使い切る」ということがある種のステータスのようにもなっていました。
当時はそれが良いと思っていましたがが、今思うと・・・怖い  ですね。

タイヤの限界まで使うべきか?

もちろん、コーナーの深さやスピード、状況に合わせてバイクをコントロールできるのは良いことです。
問題はそこではなくて、公道でタイヤの限界まで寝かせる事が本当に良いことなのか?
っていうことなんです。
サーキットでは限界まで使い切るのは当たり前かもしれませんが、
公道でそれは絶対にまずいよね?って話です。
ダメに決まってます。
タイムマシンで当時に戻ることができたら、当時の僕に言ってやりたいです。
「バカかお前、死にたいか?」  ってね。

サーキットでは路地から飛び出してくる人も自転車も車もいません。
しかも路面は公道なんかよりもずっと安定していてグリップ力もあります。
小石も落ち葉もなければ水たまりもデコボコもありません。
だからタイヤの幅を端から端までフルに使って速く走ることにチャレンジできます。

ところが公道では、絶対に「余裕・余力」を残しておくのが鉄則であり、それが当たり前なのです。
どこに何があるかわからないし、アスファルトの質が変わるとグリップ力が極端に下がったりすることもあります。
僕のCBのタイヤ、両端には1~2cmくらい、まったく使っていない部分があります。
「使えなくてがっかり・・・」
ではなく、
「コントロールできていて良かった」
「ちゃんと思った通りに余裕を残せていた」
と思っています。

僕のCBのリアタイヤ
できるだけバイクを寝かさないようにコーナーリングしています

限界まで使わないためのコントロール

バイクにリターンしてからの僕は、少しはオトナになったせいか、事故を避けることを最優先にしていますので、コーナーリングを楽しむことがあっても、必ず「余裕を残す」ようにしています。
「攻める」ことをしても「限界の走り」はしません。
当然、タイヤも限界まで寝かせることがないよう、コーナーを走りながら
「もう少し寝かすことはできるけど、多分ここが90%だな」
と感じると決してそれ以上は寝かせないように走っています。
サーキットと違い、公道では余裕を残しておかないと、咄嗟の回避というのができません。
運よくまぐれで回避できることはあるかもしれませんが、それは自分でコントロールして回避できたということとはまったく違います。
僕はきちんとコントロールしたい、だから限界ギリギリで走らないようにしているのです。
なので、ツーリングから帰宅してタイヤの使われていない両端を見た時に、
「オッケー」と思いました。

CBは寝るのが大好き!

余談ですけど、これって多分CBの特性なんだと思います。
コーナーの出口を見ながらコーナーリングすると、CBはどんどん倒れ込んでいこうとします。
僕が何もしないとそのまま寝込んでしまうんじゃないかと思うほど、自分から進んで寝ようとするんです。
いくら CBのことが好きだと言っても、
『俺と一緒に寝るか~?』
とはなりませんので、CBを少しでも寝かさないように、腰を内側に入れCBを外へ押すようにしてコーナーリングします。
いわゆるリーンインですね。
普通にリーンウィズのままバンクしていくと、本当に限界までタイヤを使い切ってしまいそうなので、意識してこういう乗り方をするようになりました。

余談の余談です
昔乗っていたFZR750はまったく逆で、僕が『一緒に寝ようぜ』といくら誘ってもなかなか寝てくれなくて苦労しました。
正直、CBの方がガッツリ車重があるのに、FZRの方がずっと重かったです。


いいなと思ったら応援しよう!