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手が汚れるのは嫌いですか?

リターンしてからというもの、あちこちのバイク屋さんに顔出したり用品を買いに行ったり、パーツを注文しに行ったり、、、
あれこれやってる時にお店の人となんだかんだとバイクの話になるんですけど、、、

最近は自分のバイクをいじる人が少ないそうで、どうして少ないかというと、手が汚れるのが嫌なんだそうです。
全員が全員ということでもないのでしょうけど、まぁ、昔からそういう人は少なからずいましたね。

バイクの掃除くらいならそんなに汚れないんですけどね、何か点検とか部品交換とかすると、必ずと言っていいくらい手が汚れます。
だからなのか、最近は薄いニトリル手袋(ゴムのような素材)が市販されていて、それをしていれば手が汚れることはないので、汚れが気になる人でも自分でいじる楽しみが増えるかもしれませんね。

僕はどうしてるかというと、、、
一切手袋は使いません。
使うつもりで100枚入りのニトリルの手袋を買ったんですけど、2、3双使ったきりそのまま使わないでいます。

手袋を使うとパーツの肌触りがわからなくなるんです。
それにボルトやナットを絞めたり緩めたりする時の感触とかも。
ザラザラしてるとか、ほんの僅かに凹みがあるとか凸があるとか、指先で触れてその程度を感じることで、これは磨いて落とした方がいいとか、傷たから磨いても消えないとか、、、
薄いとは言っても皮膚の表面に何かがあるとそういう肌触りでパーツの状態がわからなくなるんです。
多分、凹凸の大きさってコンマ何ミリの本当に僅かなものなんですけど、
オイルシールのリップ部分とか、
フロントフォークインナーチューブの表面にある小さな錆や傷、
キャリパーピストンの表面にできた僅かな傷や錆、
ボルトをネジ穴に挿すときの感触、
チェーンに付着しているチェーングリースの量や状態、
何を知るんでも手の感触、指先の肌感覚で掴んでいるので、ニトリルの手袋ですら邪魔で、今は全く使わなくなりました。

CBを車検に出さないといけないので、ショップに預ける前に点検整備を自分でやりました。
Fフォークのインナーチューブにポツポツと小さな錆らしいものがあったので、指先で触れてどの程度なのかを見てみました。
磨く前と磨いた後での違いを掴みます。
ストロークした時にダストシールやオイルシールにかからない場所の錆なら実質的には機能にも寿命にも影響はないんですけど、錆は放置しておくと成長しちゃうので、汚くなる前にFフォークを外してインナーチューブを磨いたんです。

下の写真ではわからないかもしれませんが、小さな斑点が出てて、そいつを磨いて凸を少しでも小さくしようとしました。

フロントフォークのインナーチューブに錆が・・・
コンパウンドで磨きましたよ〜

これ意外にもブレーキのキャリパーピストンも、ピストンは交換用に新品を仕入れてあるので必要なら交換しようと思っていました。
実物を見ると多少錆はありましたが実用上支障がないと判断したので、ケチな僕は再利用することにしました。
こういう錆も指先で触れて錆の程度を測るので、やっぱり手袋をする気にはなれないのです。
ちなみに、下の写真に写っている錆はコンパウンドでガー〜ーーっと磨いてほぼ消えました。
キャリパーのシールも予備を買ってあるので、次回点検時にはピストンもシールも完全に交換です。
時間が足りないせいもあって、今回は再利用で車検を通します。

フロントのキャリパーにはピストンが3つ付いています
4万キロ近く走っているバイクにしては綺麗な方かもしれませんね

手袋の話に戻りましょう。
結局、たった半日、足回りの分解整備、ブレーキの点検をしただけで僕の手は下の写真のようになりました。
手のひらの汚れは食器洗い用のスポンジやタワシなどで2、3回洗うとある程度は綺麗になりますが、
爪の周りに入り込んだものは歯ブラシなどでしつこく洗わないと綺麗にはなりません。

工業用の手洗い用クリームがあると凄く綺麗に洗い落とせるんですけどね、僕は普通に石鹸で洗ってます。

爪や皺の中に入り込んだ汚れは簡単には落ちないです
僕はこの汚れた手でお菓子を摘んで食べたりするくらい、手の汚れには慣れてしまっているので、
その辺は普通の人とは感覚が違うかもしれませんね。

人によっては、特に昭和の時代からバイクいじりをしていた人はこの程度の汚れは汚れのうちに入らないと思っていると思います。
僕もその中の一人であることは間違いないですが、現代の若い人にとっては相当に抵抗があるでしょうね。
気持ちはわからないではないです。
ニトリル手袋も絶対使ってはいけないっていうわけでもないので、そういうものを使ってでも自分のバイクを大切にする習慣が身につくことの方が大切なんだろうと思います。

僕にとっては、手の油汚れはある意味バイク乗りとしての勲章でもあったりします・・・・
手を汚しても汚さなくても、バイク屋さんに預けても自分で面倒を見るのでも良いので、自分のバイクを大切に・・・
これは僕の正直な気持ちです。

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