経験談:プロテクター
レース中の出来事
若かりし頃、僕は50ccのレースに夢中になっていました。
スクーターレース、NSR50で参戦するレース、両方にエントリーしていました。
装備と言えば、皮つなぎにレース用のブーツ、膝の横にはバンクセンサー、保護パッドの入ったグローブ
やはり50ccと言えどもレースですから、危険はつきものなのでそれなりの装備はしていました。
NSR50でのレース中、第一コーナーの途中でハイサイドを食らって僕は空気中に放り出されます。
メインストレートの後のコーナーなので、コースの中では一番スピードの乗ったコーナーだったように思います。
あの瞬間って、スローモーションなんですよね。
空気中を飛びながら視界にはアスファルトの路面が見えていました。
「俺は飛んでる~」
と心の中で叫んだ直後、僕は路面にドンと落ちました、というか叩きつけられた感じです。
息ができない・・・
学生の時には空手や拳法を習っていたので受け身はできるつもりでいましたが、あっと言う間の出来事だったこともあって、空手も拳法も屁の役にも立ちません。
アスファルトに叩きつけられた僕は横たえたまま動くこともできず、う~ と
ゾンビのようなうめき声を発しながら足だけでもがいていたのを覚えています。
そうです、体全体が痛いだけでなく息ができないのです。
苦しい時間でした。
でも意識ははっきりしていたので、「まずい、後続車に踏まれたらもっと痛い!」 という危機感も感じていました。
なのですぐにコースの外へ逃げたいのですが体が動きません。
本当に動けないんです。息もできないし・・・。
装備のおかげです!感謝!
この時の装備、皮つなぎの背中には脊椎パッド、肘、膝、肩にはカップ、腰や重要な部分にもパッドが入れてあり、ある意味では当時としてのフル装備ですね。
仲間に助けられ、コースの外へ出てからは時間とともに息を吹き返してレースに復帰することができました。
レースと言っても50ccですから、そんなにスピードが出ていたわけではないんですけどね。
それでもこれだけの衝撃があるのかと、この経験が僕に教えてくれました。
装備のおかげで無傷でした。擦り傷ひとつもありません。
息ができないだけで済んだのはつなぎのおかげです。
「もしレース用のつなぎを着ていなかったら、俺はどうなっていただろう。」
そう考えると今でも怖いですね。
今持っている装備では足りない
今でもできることなら皮つなぎを着たいです。
でもさすがに20万30万というお金を出せる身分でもないので、写真にあるような簡易な装備で我慢しているというのが現状です。
膝カップ、背中と胸にパッドの入ったDaytonaのジャケット(夏用)
これから夏になるとDaytonaのジャケットでも暑いだろうと思い、教習所で着用してそうなKOMINEのプロテクターとメッシュも買いました。
このメッシュ、写真ではわからないですけどスケスケです。
Tシャツの上にプロテクターを着けてその上にこのメッシュを着ようと思います。
本来は虫よけのネット的な使い方のために販売されてるみたいですけど、暑さ対策になれば僕は何でも良いので。。。
ジーンズやチノパンなんて、恐らくは転倒したらボロボロになります。
手足の皮はズル剥けで酷ければ皮膚が大根おろし器で削り取られたみたいになるので、できるだけ早いうちに革のパンツを購入しようと思います。
まだまだ装備が足りません。
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