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【発達障害短編小説】異能の輝き〜第2章 能力の目覚め〜

第2章 能力の目覚め


 その夜、葵は自分の部屋でノートを開き、今日の出来事を書き留めていた。
 日記を書くのは彼女の日課だったが、今日の記述は特に慎重だった。
 あの瞬間、確かに「未来」を見た気がした。
 そしてそれが、単なる錯覚ではないという直感があった。

 「一体、私はどうなってしまったんだろう…」

 その言葉が書かれたページの上に、かすかに手が震える。

 翌日も、また別の「予感」が葵を襲った。
 街中で見知らぬ人がスマートフォンを落とす瞬間が頭に浮かび、それが実際に起こったのだ。
 最初は単なる偶然かと思っていたが、同じような出来事が繰り返されるたびに、彼女は自分の変化が単なる体調不良ではなく、何か未知の力であることに気づき始める。

 そんな中、葵はネットで調べた超覚醒という現象に行き着く。
 ある一部の人々が、突然、脳の機能が飛躍的に向上し、特殊な能力を得るというものだった。
 しかし、それは同時に社会から危険視され、監視対象になることもあるという。
 自分の能力がこれに該当するのかどうか、確証は持てなかったが、不安が募る。

次回、『第3章 異能の仲間』に続く

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