
思い立って資格を取るまでのお話(33)
途中おまけをはさみながら、これまで32本(おまけを入れて38本)投稿してきたこの連載は、今回が最終回。最後は、決意表明として。
保育士
2022年8月に保育士試験合格通知が届いてすぐ、資料を取り寄せて、18日に登録書類の送付をした。結果が届いたのが9日、そこからお盆をはさんだことで登録書類の送付まで少し間があいた。
これまでは、発送期間が1日~6日と設定されていたら、だいたい1日か2日で目当ての通知が届いていた。今度、登録関係の書類の郵送先は、今まで試験関係の委託を受けていた「保育士養成協議会」ではなく、都道府県知事委託の「保育士登録機関登録事務処理センター」になる。この注意書きは、受験前に取り寄せた「受験申請の手引き」に記載されていたが、そこには、「登録の手続きには、申請書類の受付よりおおむね2ヶ月程度かかります」とある。
だいたいこうあると、2ヶ月もかからずにもっと早く、感覚としては1ヶ月や1ヵ月半ぐらいで届くもの、と思いたくなるところだが、どうも他の情報を探ると、2ヶ月よりも早く届いたという人。2ヶ月と少しかかったという人。
今日は、2022年10月15日。簡易書留で、それは届いた。本当にほぼぴったり2ヶ月かかった。
この2ヶ月、とにかくもどかしい気もちでいっぱいだった。
試験に合格はした。でも、まだ「保育士」ではない。だから今の私は「保育士試験に合格した人」「保育士資格は現在申請中」と、仕組みがわからない人が耳にしたら、「えっ、保育士なの? 保育士じゃないの? どっち?」という、白でもない、黒でもない、グレーな状態(個人的には服の色としてのグレーは好き、という余談)。
それが、ようやく届いた。
これではっきりと、資格名を名乗ることができるようになった。それだけ、責任も重くなった。
2021年4月に思い立ち、手探りで勉強を始めた。そこから筆記試験、実技試験と通って、1年と半分。思うようにならない悔しさに涙した私は、もういない。あのとき届かなかった「保育士」という資格、それから知識。資格や知識だけで保育のすべてを語ることができるとは、思ってはいない。ただ、今後はこの資格に恥じぬ振る舞いが必要となる。
保育士試験に合格したことを精神保健福祉士の友人に知らせたとき、こう言われた。
「保育の知識を持った人、児童福祉の専門性を持つ証」
子どもひとりひとりの最善の利益とは何かを常に考え続ける。そのために、これからも勉強を続けること。感覚もいっそう研ぎ澄ませていくこと。
保育士資格を取ったことが、ゴールではない。私のこれからの学びの、新たな第一歩。
