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[要旨]

人は、自分の責任を回避しようという習性があるので、意思決定を会議で行おうとします。その結果、当事者意識が下がることにつながるので、権限委譲やプロセス評価などの対策が必要です。


[本文]


心理学博士の榎本博明さんのダイヤモンドオンラインへの寄稿を読みました。要旨は、「自分の責任を回避させようとする人は、会議で意思決定しようとする。その結果、おかしなことが会議で決まったり、メンバーの当事者意識が薄れ、目的が達成できなくなるという弊害が起きやすくなる」というものです。このようなことは、残念ながら、珍しくないので、多くの方が問題だと感じていることでしょう。

では、どうすればよいのかというと、榎本さんは、「現場に一定の決定権を与えることによって、本気度が高まる」とご指摘されておられます。このように、会議だけでなんでも決めるという慣習を減らし、現場に権限委譲するという方法も解決策のひとつだと思います。私は、さらに、一歩進んだ方法として、プロセスを重視することだと思います。というのは、会議で責任を回避できたとしても、活動していなければ評価されないということになれば、メンバーの能動的な活動を促すことになるでしょう。

また、活動していることが評価されれば、何でも会議で決めて責任を回避しようという行動も減少するでしょう。この、責任回避行動を防ぐための対策はひとつだけではないと思いますが、少なくとも、経営者の方は、部下のお手本となる行動をしなければならないということは確かだと思います。

2021/10/10 No.1761

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