ほどらで社長日記「何もできない」
僕はこれといって才能があるわけでもないし、スキルだってガチプロの人からしたら全然大したことない。仕事といえば誰かにお願いすることと、問題があった時の謝罪と対処ばかりで、最近はガッツリ自分が手を動かす時間も少なくなった。
社内業務にしても経理関係の細かい処理は苦手なので頼りっぱなし。何から何までいろんな人の助けがあってやっと成り立っている。本当に自分ひとりでは何もできない自信が、ある。
20代の頃は逆に自分はなんでもできると信じていた。厨二的発想の万能感が強いヤツだったので、理由はないけど無敵だった。しかし、新しいことをやればやるほど、できないことも増えていった。
自分はどうしようもなく凡人である。
30代に差し掛かった頃、ようやく自覚することができた。これは別にネガティブな話ではなくて、シンプルに凡人であることに納得し、受け入れられたのだ。
それからは自分ができないことは得意な人に頼るようになった。その方が自分がやるより早くていいものができる。自分がやらない方が成果が出るのであれば、ムリに自分でやる必要はない。
自分がやらなければいけない、みたいな謎のこだわりやプライドを捨てることで、目的や目標に対して真っ直ぐに向き合えるようになった。自分には何もできない。だからこそ、周りの人を徹底的に活かしたい。結果的にみんながハッピーになるなら、それが自分にとっても理想の状況。
ただひとつ、譲れないものがあるとすれば気持ちと覚悟。目標を決める時は、誰よりも好きだし誰よりもやりたいと思っている。そのためになら容赦なく全力を突っ込める。
何もできないからこそ、そこだけはゆずれんのよ。