ほどらで社長日記「30歳で死ぬ予定」
「私、30歳で死ぬ予定なんです」
23歳の女の子からの発言に一瞬戸惑った。
今まで思い通りにならないことが多かったらしい。内定が決まっていた会社から入社3日前に突然採用取り消しになったり、田舎出身でしがらみが多かったり。
彼女は思った。自分の意思と行動で人生は変えていくしかない。どうせ人生はいつ何が起こるかわからない。それならいっそ30歳で死ぬと決めて、それまでにやりたいことを全部やってやろう、と。
その後、1年間はお金のためにひたすら働いて、十分な資金を貯めた。あとは動き出すだけ。そこで僕のところに相談に来た。
覚悟が決まった人間のパワーはすごい。オンラインでの会話だったが、熱量が伝わってくる。
終わりが決まっているので、ダラダラしている余裕はない。だって、死ぬんだから。死ぬことを意識することで、生きることが強烈に輝きだす。
生き急いでいると言われるかもしれない。しかしそれでしかたどり着けない場所がある。
「30歳まで死ぬ気で生きてみて、その先にどんな世界があるか見てみたいんです」
最高やないか。彼女は自殺志願者ではなく、圧倒的生命力の塊だ。
実は僕も学生の頃は40歳で死ぬと決めていた。理由は特にないが、そんな先の未来が想像できなかったからだ。どうせ死ぬんだからと、やりたいことをやりまくって20代を過ごした。そして30代になって色々なことを考え始めて35歳でフリーランスに。それから3年。今はもうちょっと生きてもいいかなと思えるようになっている。
行ってみないと分からない世界。それを見るために今に全力を尽くす。そんなストロングスタイルが理想です。