芸能人には政治家が良く似合う
▶田舎移住の失敗事例教科書
以下の通り、見事なまでの失敗マニュアルを発見したので、ぜひ見てみて欲しい。
これがよくある都市部のキラキラ移住者が田舎に来て大失敗する典型的な一例だ。
スザンヌの話を聞けば聞くほど、「おいおい待てよ……っ!」と高橋さんの困惑がよく分かる状況になるのだが、何故こうした事態が起きてしまうのか?
▶芸能人には政治家が良く似合う
これを見て、結局有名人が政治家になるという理由がよく分かった。政治家というものは結局の所、人気商売だ。だからあまり人に対して印象が悪くなるようなことはできない。
一方で、田舎の人々というのも、基本的には善良な人々だ。そこにあまり悪気などは無いことが多い。
この悲しい二者が悪魔合体してしまったのが今回の事件なのだ!!!
まず、田舎の人々。これは、中には悪人もいるが、基本的には単純に経営能力が無くて事業がうまく行かなくなった人々だ。概ね、バブル期にイケイケで作ってしまったはいいが、その後の衰退時にどうしようもなくなり、そのまま廃墟化してしまったような所が多い。
なので、完全に負債になっているため、誰かに売りたいのだが、そんな悲惨な物件を買おうという人などなかなかいない。特に経営を考えている合理的な経営者なら尚更だ。
もちろん、売る側は高く買ってくれるならありがたいが、最終的には持っているだけでマイナスになっていくため、極論タダであげたっていいわけだ。しかし、サンクコストや心情的思い入れのことを考えると、『そこそこ安い値段でもいいから、良い人に売りたいな~』という落としどころになる。
▶田舎移住ドラマの功罪
一方で、芸能人を始めとした夢や希望を持って田舎に移住する人々(特に女性にありがちな傾向)は、上記のような善良な田舎のじいさんばあさんと触れ合い、その思い入れなどの心情を聞き、感謝されて「あんたのようないい人に譲れたら嬉しいね~」と言われてしまうと、舞い上がって「はい!私やります!絶対にここを復活させてみせます!」と、TBSドラマのような夢物語を夢見てしまうのだ……!
そして知ることになる。その廃墟化した田舎の物件再生のハードルの高さに……。
今回、スザンヌという下手に資産を持ってしまった人が来てしまったため、起きてしまった悲劇だろう。……周りの人間、止めてやれよ。
田舎物件再生は、こういった心情とは真逆の合理的思考を持った鬼経営者でなければ難しい上、完全に合理的に割り切るだけではいけない立ち回りも要求される。
また別の記事で書くかもしれないが、芸能人というものはこういう特性があるため、やはり事業を行うよりも、人気を取って政治家になるという方が簡単な道のりになるのだろう。
ま、逆に言えば、だからこそ広告塔となって客を連れて来れる可能性はあるため、全く無理ということも無いだろうが、古着事業の様子も見ていると、少なくともスザンヌに経営的素養は無さそうに見えるなぁ……。