【柴田是真】日本画 / 紙本・水墨 査定 鑑定 買取 致します
柴田 是真
紙本・水墨
◎柴田 是真の芸術
柴田是真(しばた ぜしん、1807年-1891年)は、幕末から明治時代にかけて活躍した日本の漆工家、絵師として知られています。彼は蒔絵や漆絵を中心に、革新的な技法を開発し、特に漆工の世界で大きな足跡を残しました。また、絵画や工芸の枠を超えて、多彩な表現を行い、国内外で高く評価されました。
是真は、11歳で蒔絵師の古満寛哉に弟子入りし、そこで漆工の基礎を学びました。その後、鈴木南嶺に師事して四条派の絵画技法を学び、日本画家としてのキャリアも築きました。彼は蒔絵と日本画を両立させながら、自らの表現を磨き、独自の技法である「漆絵」を発展させました。これは、紙や絹の上に漆を使って描く技法で、従来の絵画にない独特の質感と深みを持つ表現が可能でした。
彼の代表作には、「沢瀉蒔絵印籠」や「富士田子浦蒔絵額」などがあります。これらの作品では、切金や切貝、青海波塗といった技巧を駆使し、非常に精緻な装飾が施されています。また、是真は大胆でありながらも洗練されたデザインを取り入れ、日本の伝統美を守りつつも新しい美術表現を開拓しました。特に、1873年のウィーン万国博覧会や1876年のフィラデルフィア万国博覧会での展示は、彼の国際的評価を確固たるものにしました。
また、彼の作品には「江戸の粋」と称される洒脱さや遊び心があり、風景や動植物を巧みに取り入れた独創的なデザインが多く見られます。例えば、「蜘蛛の巣図」では、伝統的な夏の画題である蜘蛛を秋の景色に取り入れるなど、意外性のあるアプローチを採用しています。
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