【島田章三】 油彩 査定 鑑定 買取 致します
作家名: 島田 章三
技法: 板に油彩
◎ 島田章三の芸術
島田章三（しまだ しょうぞう、1933年7月24日 - 2016年11月26日）は、日本の洋画家・版画家であり、愛知県立芸術大学の元学長としても知られる。神奈川県横須賀市で生まれた彼は、父・英之と母・敏子のもとで育ち、父は浦賀船渠で客船インテリアデザイナーとして働いた後、横須賀市議会議員、副議長を歴任した。また、英之は京都高等工芸学校図案科を卒業し、京都滞在中には黒田重太郎からデッサンを学んでいたという。母・敏子は斎藤茂吉に師事し、「上泉鶴」の名で『アララギ』に投稿していた歌人だった。島田章三の兄、島田修二も歌人として知られている。
ヨーロッパ留学中、ピカソやブラックらキュビズム画家の作品に触れた島田は、自身の芸術的課題として「キュビズムを日本人の言葉で翻訳」することを見出し、その成果として独自の人物表現である「かたちびと」を生み出した。彼の作品は、キュビズムの影響を受けながらも日本的な要素を取り入れており、「かたちびと」は島田の作風を象徴するものとなっている。
また、教育者としても島田は大きな影響を与えた。愛知県立芸術大学で学長を務めるなど教育の分野でも活躍し、教え子には世界的な現代アーティストの奈良美智もいる。島田章三は、教育者としても画家としても、後進の育成と日本の美術界の発展に大きく寄与した。ヨーロッパで得たキュビズムのエッセンスを日本的な表現に落とし込み、独自の作品世界を創造した彼の「かたちびと」は、多くの人々に親しまれている。彼の作品と教育者としての功績は、今後も日本の洋画界に語り継がれていくだろう。
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