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【ポール・デルヴォー】 版画/エッチング「SEVEN DIALOGUES WITH PAUL DELVAUX」 査定 鑑定 買取 致します


  • 作品名: 「SEVEN DIALOGUES WITH PAUL DELVAUX」

  • ポール・デルヴォー

  • エッチング、29.3×21.2cm、1971年


◎ ポール・デルヴォーの芸術

ポール・デルヴォー(Paul Delvaux、1897年9月23日 - 1994年7月20日)は、ベルギーの画家であり、20世紀を代表するシュルレアリスムの巨匠として知られています。彼はブリュッセル近郊のアンテニーで生まれ、アカデミー・ロワイヤル・デ・ボザールで建築とデッサンを学びました。初期の頃は表現主義的なスタイルで作品を制作していましたが、1930年代に入るとルネ・マグリットやアンドレ・ブルトンといったシュルレアリスム運動の中心人物と交流し、次第に独自の幻想的なスタイルを確立していきます。

デルヴォーの作品には、無表情の女性の裸像、古典的な建築物、鉄道風景、そして夢のような幻想的な風景が頻繁に登場し、現実と夢の境界が曖昧にされた詩的な世界を生み出しています。代表作の「駅」(1939年)は、彼の鉄道への興味を反映したものであり、無人の駅舎と無表情な女性たちが静寂の中に描かれています。「眠れる町」(1940年)は、静かで幻想的な街並みに佇む無表情の女性たちを通じて、デルヴォー独自の夢の世界を表現しています。また、「夜の列車」(1947年)や「ピグマリオン」(1939年)といった作品では、彼の鉄道愛と古典的なモチーフへの興味が一貫して反映されています。

彼のスタイルは、シュルレアリスムの枠を超えて独自の詩的な世界を創造した点で高く評価されており、幻想的な風景の中に日常的なものと非日常的なものが共存することが特徴的です。晩年には世界中で回顧展が行われ、デルヴォーの評価は国際的に確立されました。彼の作品は現在も世界中の主要な美術館に収蔵されており、ベルギーの「ポール・デルヴォー財団」には多くの彼の作品が展示されています。ポール・デルヴォーは、現実と夢の境界を曖昧にし、視覚的な詩を創造した画家として、シュルレアリスムの中でもユニークな存在として評価されています。


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