【辰野登恵子】キャンバスに油彩 査定 買取 致します。
作家名: 辰野 登恵子
油彩
◎辰野 登恵子の芸術
辰野登恵子(1950年 - 2014年)は、日本の画家で、主に抽象絵画と版画において活躍しました。彼女の芸術は、70年代から80年代にかけての時代を牽引する表現の担い手として広く認識されています。特に、70年代にはグリッドやストライプをモチーフにした版画作品で注目を集めました。
辰野の作品は、知覚経験に先行して絵画に潜在する基底面に張り巡らされた座標の指標的な決定性を用いて作り出されたことが特徴的です。彼女の初期の版画作品では、複数の版の位置をずらし、重ねることで、ドットが部分的に重なり合いながらずらされ、モアレ状に重層する絵画空間を作り出しました。例えば、1974年の作品《D74-4》では、このような技法が用いられています。
80年代には装飾的なモチーフを取り入れた絵画作品を制作し、従来の禁欲的な絵画空間を突破する新しい道を開拓しました。彼女の絵画において、下部構造となる基底面は絶対的なものではなく、複数に階層化され、その都度レイヤーとレイヤーの間に潜在的な断層を含んでいると考えられています。
辰野登恵子の作品は、東京国立近代美術館や東京都現代美術館など、多くの公共コレクションで所蔵されており、彼女の芸術的影響力は今日でも高く評価されています
◎辰野 登恵子の絵画
辰野登恵子の絵画の特徴は、彼女が70年代にグリッドやストライプをモチーフとした版画作品で注目を集め、80年代以降豊潤な色彩で有機的形象を描く独自の表現を追求した点にあります。これは抽象絵画の新たな可能性を示し続ける彼女のアプローチを反映しています。
特に初期の版画作品では、罫線や方眼(ストライプやグリッド)を使用し、それらが絵画の隠された、潜在的な基底面の構造を指示する役割を果たしています。辰野の作品では、複数の版を重ねたり、ずらしたりすることで複雑な絵画空間を創出しています。
1974年の作品《D74-4》などでは、辰野は複数の版の位置をずらして刷り、転写されたドットが部分的に重なり合いながらモアレ状に重層する絵画空間をつくり出しています。また、1977年の《WORK 77-D-10》では、異なる色の写真や模写したモノクロームの絵を滑動させることで、イメージのズレや重層を生み出しています。
辰野の絵画では、基底面の階層化を用いて、絵画空間が複数の面の累積化、重層化を可能にしています。彼女のキャンバス作品では、座標のズレや重層が、彼女の絵画における実践として示されています。
辰野登恵子の作品は、基底面の概念を探求し、抽象絵画の新たな可能性を開拓したと言えます。彼女の作品は、絵画のイリュージョンの否定という思想を根底に持ち、時代ごとに様々な手法を採用しています。
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