【和田英作】 油彩 査定 鑑定 買取 致します
和田 英作
1931年 キャンバスに油彩 37.5×45.2cm
◎ 和田 英作の芸術
和田英作（1874-1959）は、鹿児島県出身の日本の洋画家であり、明治から昭和にかけて日本の美術界で重要な役割を果たしました。彼は、東京美術学校（現・東京藝術大学）で黒田清輝に師事し、その後、ヨーロッパに留学してラファエル・コランに学びました。帰国後は東京美術学校の教授となり、後に校長も務めました。
和田の作品は、風景画や人物画、特に薔薇と富士山を描いたものが多く、その代表作には「渡頭の夕暮」（1897年）、 「憲法発布式」（1936年）、「思郷」などがあります。「渡頭の夕暮」は、農作業を終えて川を渡ろうとする一家を描いたもので、和田の初期の代表作として知られています。
彼の芸術スタイルは写実主義に基づいており、自然の美しさと人々の生活を細やかに描写することに長けていました。特に薔薇の描写においては、その繊細な色使いと形状の表現が高く評価されています。
また、和田は教育者としても多くの後進を育てました。彼は東京美術学校で教授を務め、1932年には画家として初めて同校の校長に就任しました。彼の指導は多くの若い画家に影響を与え、日本の洋画界の発展に大きく貢献しました。
晩年には静岡県三保松原の近くに移住し、風景画の制作を続けました。彼の最後の作品は富士山を描いた風景画であり、その生涯を通じて自然の美しさを追求し続けました。和田英作の作品は、現在も多くの美術館に収蔵され、その芸術的価値は今なお高く評価されています。
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