🖋昭和のブルース 酒・うた・男―わが放浪の記 (1957年) 淡谷 のり子 やべえ表紙と値段
アマゾンに勧められるままに買い。非常に精度の高い協調フィルタリングだが、同じ本を買った人にいつか会ってみたい。
淡谷先生といえば「歌は心」といってものまね王座決定戦とかで出てくる人という印象だが、戦中は非常に苦労されたらしい。そもそも戦前に声楽をめざしていたのもすごいが、その後の勝てば官軍系のはじけた戦後生活も読んでいてかなりつらい。昔ヴィーコの新しい学を検索しておすぎとピー子のピー子の自伝を偶然読んだことがあったが、彼ら双子のいわゆる酒と薔薇の日々とは違って、やるせなく無軌道に持て余している感じがものすごい。
そうして80年代がやってきてプラザ合意が起こり、バブルに向け生活様式も変わってきて、淡谷先生は淡谷先生と呼ばれるようになった。モーパッサンを読まなくても淡谷先生のこの自伝を読んでからものまね王座決定戦を見れば、芸事の厳しさというのが晩年に向けてトータルに分かる。
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