pinkish twilight
明日、庭でBBQやります、食べに来ませんか?
ハワイに渡ってくる3日前に買い換えてきたばかりのiPhoneの着信音はまだ耳慣れず、鳴るたびにかすかにドキリとする日々だった。ホームのようなHilo(ハワイ島)から初めてのマウイに移動してきた初日、そんな耳慣れないメイルの着信音にiPhoneを開いてみると、簡潔なメッセージが着信していた。
私の一人旅は、全く予定を組まない。
土地についたときの感触、その日のお天気、そして一番大事な「気分」で行動を決める。だからこんな嬉しいお誘いを断る理由など、どこにもなかった。
嬉しい、ぜひ。何時ごろお伺いすればよろしいですか?
まだ見ぬ相手に、礼儀を欠かないように、と、すこし緊張して返事をすると
夕焼けに間に合うように来て。
という、またしても簡潔な、ハワイらしい返事が返ってきた。
OK、夕焼けまでにね。
その日は早朝から、ハナをちょっと見てこよう、とドライブに出かけた(→ハナまであと半分 )。
思っていたより困難な道のりとなり、夕焼けに間に合わないのではと少し心配もしたけれど、ちゃんと間に合いそうな時間にお邪魔することが出来た。
到着してそこそこに、
庭のすぐ裏、海だから、ちょっと見てらっしゃい
と言ってもらったので見に行ってみた。
ワオ。
すぐ裏、ほんとうに、すぐ海。
そして夕焼けは刻々と、表情を変えていく。
もう、片時もその場から動くことが出来なかった。
空はどんどんと、色を変えてゆくから。
この場所で撮れた何枚もの夕焼けの写真は、これまでの私史上、もっともハワイらしく、もっとも美しい夕景写真となった。
変わりゆく全ての色の写真、見て欲しいところだけれど。
またの機会に、ぜひ。