熟女会

「女子会ってものをしてみたい」
どちらかといえば「男前」というかんむりことばが似合いそうな3人の、誰からともなくそう、話が持ち上がった。

予定あわせて、どこかでご飯食べておしゃべりして。
女子会くらいちょっとスケジュール調整すれば出来るものだけど。
私たちの場合はそうはいかない。
一人はオアフ島、
一人はハワイ島、
そして私はジャパン。
それでも全員、なにごとも「やればなんとかなるんじゃない？」なタイプなので、話はあっという間に進んでゆく。

「Nae Nae Dance」を踊って動画を撮ろう、ロバにも乗ろう、露天風呂も入りたい、マウナケアも登っちゃう？
・・・と、話はふくらむばかり。
それでもフタを開けてみれば、ハマクア・ブルゥを望むことのできる宿に素泊まり、行きしなにアイランド・ナチュラルズでデリ買って持って行けばいいか、と、身の丈にあった内容に落ち着いた。

四駆でなければ、もし雨が降って川周辺が冠水したら帰れなくなるかも、という場所に、ふつうのFF車で意気揚々と小雨の中、乗り込んでゆく。BGMは昭和歌謡。歌いたければ歌っていい。

誰も知らないようなディープでローカルなフラの話から家族のこと、ハワイの法律のことまで、ジャンルに縛りのないおしゃべりをいつ終えたのかも記憶のないような時間が過ぎ、翌朝は快晴。よかった、ちゃんと帰れる。
「Nae Nae Dance」を踊る元気もなく、Pahoaの先、消えてしまった海岸線を偲びにお参りすることにする。

アイザック・ヘイル・パーク、駐車場に着いたらきれいなブルゥがチラリとのぞくところがとてもステキな場所だったのに。

諸行は無常、わたしたちの明日とて、わからない。
Let it go.
じゃあね、と、軽い挨拶で、お別れ。
また会う日まで。