体力貯金をした話

そもそも2019年の夏が忙しいのは分かりきっていた。


海の家に従事することは早い段階から決まっていたのだが、どの程度になるかは未定のまま夏が近づく。


そこで不思議なことが。
僕もこの世界は素人じゃない。近づけば近づくほど「おや?入ってくる情報が遅いぞ?」という不安が募り、それに伴い「最悪のパターンをいくつか想定しておこうか」と考える。

この時考えた最悪のパターンの1つ目は「仕事がなくなること」で、2つ目が「想像の何倍も負担がある」こと。

1つ目のパターンは心の整理や保証などと、起こってからのリアクションで対処できると思う。
しかし2つ目、これはそうもいかない。

なぜ「想像の何倍も負担がある」と考えたかというと、これだけ情報が入ってこないと僕以外のスタッフが万全で動けない可能性が出てくるのだ。

てことはスケジュールやポジションにも人員的な穴が開く。
そこを埋めるのは、現場でディレクションする僕になるだろうと考えた。
何人もスタッフを雇えるとは思えないし、付け焼き刃の素人が今から入ってもどうせ逃げ出すから。


「体力をつけよう」

僕の出した、その段階でのアクションだった。


食事、睡眠、運動。
日々の生活の中で可能な限り健康と体力を身に付けていく。

「海の家が始まると一日中ずっと海にいる日が増える。気を使った食事がとれないかもしれない。不摂生から体調が悪くなる可能性が出てくるな」

「早起きはもとより、夜は何時に帰れるかわからない。そもそも休みはあるのか?泊まり込みも?」

「どれぐらいハードに動くのか?てか休憩時間あるの?暇なの?」

「どっちにしろ、夏が始まると体力をつける時間はないと考えよう。そして、体力は奪われていくと」

という不安から、とにかく体力をつけた。

脂質やを抑え油を控えた健康な食事に、足りない栄養素は各種サプリメントなどで補う。
自重トレーニングにランニング。
早寝早起き。
自律神経の負担も減らしたく、夜更かしをやめて腸内環境を整える。

夏が始まる頃には健康な僕が仕上がる。


結果として僕の不安は的中した。
いや、想像より悪かったか。
トラブルから僕と同じポジションの人間が2人抜けて、夏の間のディレクションを1人ですることに。負担が3倍近い。
それは仕方ないし、誰かが悪いわけでもないし、本当に不満はない。めちゃくちゃ驚いたが。

ほとんど休みなどなく毎朝5時に起きて遅ければ24時に帰宅。
食事は炭水化物メインの決まったもの。
慣れない現場に全員初めて会うスタッフ。

夏の後半になると日に日に体力がなくなっていくのを実感するが、その時は「始まる前に体力つけてて良かった」と思えた。
やってなきゃ本当に危なかった。

他の案件を進める時間と体力はなかったが、なんとか倒れずに夏を乗り切れたのは春から始めた「体力貯金」のおかげだよね。


今は夏前の半分も体力はないが、倒れてないんで全然セーフです。


「明らかに忙しくなって体力使う」ことが容易に想像できたので今回は事前に動けたが、そもそも普段から思い切り体力つけとかんと危険ですわ。

少食から治します。


おすすめです。体力貯金。


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ロッキーいしみね
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