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3年前になるのだが、広島県の安芸高田市で34歳の女性が副市長になったという記事を目にした。ニュースでの取り上げ方は、「女性」副市長が内定したというトーン一色で彼女がそれ以外のどんな理由で選ばれたのかは触れられていなかった。最後の職場がRCF職員※とあったので、地方都市における社会課題解決に取り組みたいというミッション、ご意向をお持ちなのかと推察した。
社会の不条理に女性が正論を主張し、理性と情理を持って解決に向かう。素晴らしいことだと思う。小池都知事のこともテレビで拝見するだけだが、マーケティングセンスや交渉力にはジェンダーを超えた非凡さを感じる。彼女もこの社会情勢下で自己ミッションを懸命に果たしているのだろうし、日々の実務においてジェンダーは意識されていないのではと思う。

 

ジェンダー論を語る資格は無いが、僕の直近の考えは本来男とか女とかは関係ないだろうというもの。子孫繁栄と乳幼児期の教育に関して役割が違うという1点を除いては。そこが問題の核心でもあると思うのだが、、、 前者に関しては掛け替えないが、後者に関してはまだ固定観念があるかもしれない。
統計は知らないが、能力や性向で言えばフィジカル面を除くと男女間でほぼ同等なのでは思う。能力、技能特性においても女性で男性性が強く現れる人がいるだろうし、逆もきっとそうかと。その狭間のトランスジェンダーも。そもそも男性性、女性性ということ自体が突き詰めれば幻想なのかもしれない。

 

今、行政、実業等何の世界であれ、ジェンダーの区分が明確でない領域ではダイバーシティ実現の文脈で女性への期待が高まっている。組織がポーズで取り組んでいると見る向きもあるが、僕は純粋に良い事だと思っている。女性らしさ、男性らしさという伝統的な固定概念を僕自身も拭い切れているとは思わないが、このフレームワークが本当にチェンジできれば、未来の人類史は変わると思う。そしてそういう時代を実現出来たら良いと思う。

 

某超大手企業の役員がボヤいていた。「うちは歴史的に営業がコアコンピタンスの企業で営業経由でなければ経営に参画できない会社なのだが、全く営業経験のない方が女性という理由だけで役員昇格させる時代になったよ」と。言葉の一端に逆にアンフェアじゃないかという本心を感じた。この潮目のステージは早く乗り越えねばならない。

 

社起大の卒業生とONLINE交流会があり、地方在住学生の方々と接点を持つ事が出来た。そこである大企業の人事畑での長年のキャリアを持つ1人の女性が、企業における女性のキャリア構築支援を本気で目指していることを知った。出産、育児後もキャリアの持続性が担保される世界を実現したいと。是非ともその実現に向けて行動してほしい。

 

※RCF

「社会課題から未来の価値をつくる」をビジョンとする東京都の一般社団法人。

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