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逆境をドラマティックに乗り越える


ドラマティック体験理論とは


ドラマティック体験理論って聞いたことありますか?
ドラマティック体験理論とは、『ドラマのような体験が人を成長させる』というものです。

ドラマのような出来事と聞いて、どんなものを思い浮かべたでしょうか?
スポーツ場面だったら、例えば、弱小チームの成長、逆転勝ち、格上チームへの勝利、チーム分裂危機からの復活、怪我からの復活などが思い浮かんだかと思います。

要するに、ネガティブな出来事を乗り越え、ポジティブな結果を出すようなことが、人にチームにいい影響をもたらすということです。


ドラマティック体験の具体例

わたしが社会人サッカーチームでトレーナーをやっていたときのことです。
そのシーズンの初期は、新加入選手が多かったため、なんとなくまとまりがなく、シーズン前の練習試合でも、あまり良い結果を残せていませんでした。

しかし、最終的には、試合をしても何故か「負ける気がしない」と感じるチームになり、地域リーグを1位突破し、初めての上位リーグ入れ替え戦に臨むという、過去一番の結果を出すこともできました。

そのシーズンを振り返ると、初期はリーグ戦1、2節目で勝ちきれない試合が続き、チーム内でのぶつかりなど難しい局面が多かったです。

しかし、その後の第4節が大きな転機となりました。
その試合では、1-3で負けている状態から、残り10分で3点とって逆転勝ちし、それ以降チームの雰囲気が別チームのように良くなりました。

加えて、そのシーズンで辞めてしまうことが決まっていた選手がいたため、「このチームでできるのは今年で最後」という認識があったことがチーム力をアップさせたのかなと思っています。

また、ベンチ外の選手が試合に出られたときは皆全力でそれを喜び、応援していたこともよかったのかと思います。
試合に出られなかった選手が試合に出て活躍する、これも立派なドラマですよね。

どうでしょうか?
この年のチームは、まさにドラマティック体験理論を体現していたなと思います。


逆境からのポジティブな変化

所謂ジャイアントキリングや、誰もが負けると思っていたところからの逆転勝ちなどは、その後チームの雰囲気が格段に良くなります。

チームが勝てない、チームワークが悪い、そんなときはこの理論を思い出してほしいと思います。
不調は、チームの結束力、自信を向上させ、いいチームに一歩近づくチャンスです。

是非、逆境も辛い今だけを見るのではなく、長期的な目線でポジティブに捉えていってほしいです。


トップアスリートの逆境の捉え方

プロで活躍するアスリートは、試合終了まであと3分で同点に追いつかれたとき、「ここで得点したらヒーローになれる!」と考えるそうです。

あなただったら一体どんな心境になっていますか?

多くの選手は、「どうしよう」「このまま負けてしまうのでは?」と不安がよぎるものだと思います。
そのような考えが浮かぶときは、相手にいい流れがきて、逆転されてしまうなんてこともよくある話です。

逆境でこそ、自分がドラマや漫画の主人公になったような気分になってほしいと思います。
ここからどうなったら面白くなるか考えるような、余裕を持った思考をしていきたいですね。

思考と行動は繋がっているので、余裕をもったポジティブな思考をとっていれば、行動つまりプレーもポジティブなものになります。

そして結果も大きく変わってきます。
諦めないことは、様々な面で本当に大切なのです。


人生の主役としての物語

あなたの人生、あなたの競技生活は、他の誰でもないあなたのもので、あなたが主役です。

物語は起承転結で構成されます。
挫折したあなたには、すでに素晴らしい「起」・「承」という序章が描かれています。
あとはここから「転」のストーリーを紡いでいくだけ。
ここから大逆転したら、それは面白い物語になると思いませんか?

私事ですが、実は、わたしは活字中毒のアニメ・漫画オタクなのです。
そんなわたしは、是非ともあなたのその物語を実に見てみたい!と心から思います。

あなたが主役のこの物語を、どんなストーリーにしていくかはあなた次第です。
どんな道を選択しても、それがあなただけの素晴らしいオリジナルストーリーになります。

失敗しても、「転」を何度も組み込んだらいいのです。
そうして、最高の人生の物語を作っていってほしいと思います。


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