【感染は本当に終息したの?(厚労省データベース「新型コロナ重症者数の推移」より】
小生は、この分野には全くの素人ですので、間違い等がございましたらすみません。
新型コロナの新規の感染者が激減したということで、いろんな行動制限が撤廃されてきています。自由に活動できることは有り難い。でも『開放感に浸って、勝手気ままに動き出しても良いのだろうか?』ということがよくわからないんです。予防接種も受けたし、死亡に至る危険性は激減しました。『死亡しない』からと言って『大丈夫か?』と申しますと、決してそうではありません。感染すると、治癒しても後遺症に悩まされます。『自分の余力が減少している』との自覚がある場合ですと、仕事も趣味も全くできなくなる可能性もあります。そのような最悪の事態は絶対に避けたい。そのために、自分で判断できる情報が欲しいわけです。
厚労省のサイト(covid19.mhlw.go.jp)に新型コロナに関する実際の数値データが公開されています。下の図は公開データの中で、『重症者数』の推移をグラフにしたものです。テレビのニュースでは『新規感染者数』についての数値が示されています。連日の番組の中で『新規感染者が減ったので安全である』というイメージを強調して流布しています。
理由がよくわかりませんが、日本は諸外国と異なり、検査数自体が作為的に限られているそうです。つまり感染しても症状が無い人や症状が軽い人はカウントされません。実際には、症状の軽重にかかわらず、感染力はちゃんとあります。なので、新規感染者数はあまり信用出来ない値と言えます。
一方、新型コロナでは、感染者総数のある一定割合が重症化し、さらに死に至ることが知られています。この割合は、世界的に概ね一定値です。検査数が制限されていることから考えますと、『重症者数』や『死亡者数』が実態を把握する上で『信頼できる指標』といえます。
グラフは、左端が昨年5月で、右端が今年10月です。グラフを見ますと、その期間内に、大きな感染のピークがいくつかあったことがわかります。とくに今年の夏のピークは大きいですね。また、グラフの右端は10月9日ですが、最近その数値が急激に減少したことも確認できます。テレビではこれらのピークが減少したことについて注目して報道がされております。ところが『本当に感染は収束したの?』ということが、よくわかりません。
このような時系列の数値変動を見る場合、普通は最大値に着目します。ただし、この最大値を示すピーク波形は、そのときだけの、いわゆる局所的な特殊条件を反映している可能性があり、全体の長期的な傾向をうまく表していません。長期に亘る全体的な傾向を読みとる場合は、最大値ではなく、むしろ『ピークとピークの間の最低値』に着目するほうが『減少しているか』あるいは『増加しているか』がよくわかります。
図中の赤丸が『ピークとピークの間の最低値』です。また、図中の橙色の線はその『最低値』を小生がフリーハンドで繋いだものです。橙色の線は明らかに右上がりですね。つまり『現在でもおそらく増加しているのではなかろうか?』、『感染収束と判断するのは時期尚早だろう』ということが推察されます。もちろん、このグラフだけでは断言は出来ませんが、『長期的には、感染は収まっているとは言えない。一時的にピークが収まっただけであり、潜在的に拡大傾向にある』と考える方が妥当かもしれません。
このグラフは10月初旬までのものであり、橙色の線の最終値が現在400~500人です。現時点ではまだわかりませんが、今後、最終値がもっと下がるのかもしれません。我々の希望としましては、橙色の線が減少傾向に転じまして、十分にゼロに近づいて欲しい。それが達成できてはじめて、安全であるとの判断ができる。新型コロナ対策は『自助努力が基本』らしいので、自衛手段としましては、そこの見極めが必要でしょう。
なお、上述のように小生はこの分野に詳しいものではありません。間違い等があるかもしれませんので、その点はご容赦ください。