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受験英語を指導できない無能な英語講師たち

 僕が勤めている完全個別指導塾には、正確な数は分かりませんが、英語を指導できると申告している講師が少なくとも100人ほどいます。そのほとんどが、大学受験で英語を勉強した程度の英語力しか持っていません。英文解釈を指導できる英語を専門とするプロ講師が数人というのが実情です。なので英語指導は受験まで、文法と英文解釈しかしないというのが現状です。

 受験では、長文を読まされることが必須ですし、その長文はますます長く、情報量もますます増えています。今年から始まった共通テストの英語リーディングの語数はこれまでのセンター試験の語数の1.3倍に増えています。難関大学の長文は1000語を優に超え、超長文になっています。つまり、速読の能力が問われているのであり、文法や解釈の力が問われているのではないのです。

 もちろん、文法や解釈がある程度できていないと英文を正しく解釈できません。それは当然ですから、早い段階で文法、解釈を指導し、速読の技術を指導しなければならないのです。秋口まで文法、解釈を指導していてはアウトなのです。現実には、文法のテキストや英語長文の和訳だけを読んでいるような英語講師が殆どです。

 そして、共通テストになって大きく変わったのがリスニングです。センター試験では250点中50点だったリスニングの配点が、200点中100点となり、リーディングと同じになり、リスニングの能力がはるかに重要になったのです。

 しかし実際、英語リスニングの指導ができる英語講師がどれほどいるでしょうか。リスニングの指導ができるためにはプロナンシエイションの指導ができなければなりません。受験で英語を勉強しただけの講師にそれが出来る筈もありません。僕が勤務している塾では、僕の他には、英会話スクールの先生もしている留学経験のある女性講師が一人いるだけです。

 他の英語講師たちの発音たるや、とても恥ずかしくて聞くに堪えません。もちろん、彼らの発音ではネイティブとの会話は無理です。

 つまり、残念なことに、ほとんどの英語講師は、速読もリスニングも指導できない、つまり受験英語をしどうできない、無能な英語講師なのです。

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