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PLANT ART MAGAZINE #001

PLANT/ART LabOMMという大阪の天満橋のOMM地下2Fにあるラボラトリー(ギャラリー)兼ショップで制作事務所でもあるスペースで、オーナーの滝本氏と一緒にデザイン制作や作品制作をするクリエイターでもありディレクターでもあるという立ち位置で数年前から共に切磋琢磨している。
 
自分と滝本氏は共に40代。
最近では昔ほどの勢いは薄れてしまったかもしれないが、実はこの世代にとってフリーぺーパーやフリーマガジンというのはひとつの重要なカルチャーでありクリエイティブな媒体でした。
自分たちが20代〜30代前半くらいの年齢の時には本当に多種多様なフリーペーパーが若者が集うショップやカフェなどに溢れかえるほど設置されていました。
偶然なのか2人がまだ出会いもしていない当時、自分も滝本氏も内容は違えどそれぞれフリーペーパー/フリーマガジンを制作・発行していました。
そんな世代の人間にとってフリーペーパーというのは面白く・楽しく・想い出深いアイテムであると同時にネット社会である現在でもリアルで可能性をまだまだ感じることのできる媒体のひとつだと思っています。
 
1年程前だったか滝本氏と「フリーペーパーってやっぱおもろいよね〜。」なんて話をしていました。まあ、2人でこんな話をしてたらあとは少しのきっかけがあればだいたい動き出すものです(笑
ちょうどイベントをきっかけにしてSプリズムプリントで印刷業界に革命をもたらせようとしている印刷会社「有限会社サンクラール」の矢田さんと出会って意気投合したことで動き出します。
 
アートディレクションとデザインは滝本氏、プリンティングディレクションにサンクラールさん、デザインとセレクターにロケット・ジャックとthe OPEN.noeの前田くん。そして、それぞれがチョイスした国内外で活躍する10名のクリエイターに作品の制作を依頼することにしました。
自分は前からコラージュの作品がいいなと思っていたアーティストの河崎ヒデオスをセレクションしました。
今回、インキ会社の株式会社T&K TOKAさんの協力を得て「プロセスカラー(CMY+デビルブラック)+蛍光色(ピンク)+ガンメタリック+グロス」という印刷を思う存分に楽しむことができる仕様で、表紙や一部掲載クリエイターのページは蛍光ピンクと蛍光オレンジのインキを同タンクに流し入れて印刷、ひと刷りごとにインキが混ぜ合わさって予測不能なグラデーションを構築させるといくという遊びも。

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ネットでデータを出したらあとは届くのを待つだけという格安のネット印刷が幅を利かせている昨今、印刷の工程や印刷で遊ぶことを知らない若いクリエイターが多くなってきているのかもしれない。
印刷は注文画面で用意された特殊加工だけを選択するという狭い世界で展開されるものではない。お金がかかるかもしれないけど、印刷はクリエイティブで遊べて様々な表現を可能とする面白い手法だと思う。
だから、知る必要がある。伝える必要がある。
 
今回大人たちが本気で遊び倒したフリーマガジンを通じて誰に何をどう伝えていくのか。そして、今の人たちは何を感じとることができるのか。
ぜひ実際に手にとってみて"興奮"して欲しいです。

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掲載作品:Rocket Jack "Paradox"
 
■フリーアートマガジン
PLANT ART MAGAZINE
■発行元
PLANT+サンクラール
■アートディレクション+デザイン
PLANT
■プリンティングディレクション
有限会社サンクラール
■デザイン+セレクター
RJ Graphics / Rocket Jack
the OPEN.noe / maeda toshiyuki
■クリエイター
上田バロン
Emiko Kojima
河崎ヒデオス
キタイ シンイチロウ / DEVILROBOTS
小瀬古文庫
ふるやみか
maeda toshiyuki
Yuhei Takahata
ロケット・ジャック
わんぱく中年とのまる
※五十音順・敬称略
 
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