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Holland 嬢 Metal

Anneke Van Giersbergen - Everything Is Changing (2012)

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 元The Gatheringのアネクが春にリリースした新作「Everything Is Changing 」。最初はYouTubeで聴いていたけど、どうにもポップで気乗りしなかった。それでアルバムDLして聴くと意外や意外、しっかりアネク嬢の世界観が広がっていて驚いた。そもそもThe Gatheringに想い入れが無いので、バンドを離れてからの活動もあまりピンと来てない。だからボーカルの資質云々よりゴシックな音の世界が好きで、バンドにその歌がハマれば悶絶なだけ。だから彼女個人のファンではなく、バンドの中で輝く彼女の声が好き。

 Anneke Van Giersbergenの2012年の新作「Everything Is Changing 」。ジャケットも張り切ってて何か吹っ切れたのか、38歳にしてルックスで売るのか、美魔女ブームは日本のみならず。良い年の取り方している感じで、若い頃よりも姐さん気質が出てきてる。

 音は、最先端ポップスとロックの間で、歌声が前に出されてメロディはThe Gatheringの頃からさほど変わっていない。アレンジ次第で全然印象の変わるメロディだから陰りのあるラインが基本で、決して明るいポップスではないが、アレンジが聴きやすくポップス風に聴こえる。何回か聴けば好きになれるが、ポップス風味の音が邪魔に感じるとそこまで聴けない。歌声とメロディ中心に聴けば相変わらずアネクのメロディで変わらない透き通る歌声が心地良いが難しい。売るために路線を作ってやってる感じで、売る側もしっかり分かってて個性を出している。肩書きなければもっと気楽に売れたかな。

 気になったので数回立て続けに聴いたら、アレンジは好みじゃないけど、歌声とメロディラインは良い感触。ルックスも良いので肝心の音楽以外は好ましい。「Circles」みたいなピアノとストリングスのバラードは昔のままだから、あとは曲によっては歪んだギター中心で聴き心地良い。「Stay」も期待出来る感じもある変拍子だし。

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