見出し画像

60s-70s UK Trad Folk Rock 【D-I】

Dando Shaft - Dando Shaft (1971)

画像1

 聴けば聴く程に味が深まっていく英国トラッドフォークの世界。底なし沼の世界なので表面をなぞるだけでも十分に楽しめるけど、せっかくなら色々と遊んでみたい。Dando Shaftは英国トラッドフォークを代表するバンドだがプログレ側から知った。それはネオンレーベルとキーフのジャケットデザインのイメージがあったから。薄日の当たる回転木馬はキーフらしい素晴らしいデザインのアルバム。聴いてもその印象は全く変わらず素晴らしい音世界が繰り広げられている。

 1971年にリリースされた、バンドとしては二枚目の作品にしてセルフタイトル「Dando Shaft」を冠した自信の作品。この作品からポリー・ボルトンをクローズアップして、それがまた素晴らしい味付けに貢献している。バンドはもう一枚リリースしてほぼ壊滅状態になるけど、それでもこのセカンドアルバムは燦然と輝く英国フォークの傑作。

 簡単に言えばツェッペリンのサードの世界を拡大した音。もう少し独自性は出ているけど、ツエッペリンが如何にトラッドを吸収しているかも分かるし、ダンド・シャフトはロック寄りの理解も世界観で伝わる。だからフェアポートやスティーライと同列レベルで語られてもおかしくないバンド。「Magnetic Beggar」は正にZep的でも他の曲はトラディショナルな世界。ギターもマンドリンも凄く良くてコーラスもしっかりしてる。ポリーの歌声はサンディ・デニーに通じる素晴らしい声の持ち主。

 ネオンレーベルもあってメジャーには進めなかったバンドだけど、今の時代に改めて評価されると全ての面でウケると気付く。もっと手軽に入手できるようにリリースされる作品と勝手に思うアルバム。

ここから先は

14,175字 / 19画像
この記事のみ ¥ 100

好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪