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嬢 00s Blues Rock

Ana Popovic - Still Making History (2008)

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 世界は広い。ブルースウーマンで横断する世界のギタリスト。今度は旧ユーゴスラビア、現セルビアから超新星の如く出現したエネルギッシュでシャープなブルースギタリストウーマンAna Popovic。既にシーンに出てから7~8年くらい経っているが、今回紹介する「Still Making History」からアメリカからのディストリビューションによって世界リリースされ、メジャー進出が叶った。それまではローカルなレーベルからのリリースだけど、日本のAmazonで買えるからそれなりに名が知られていた。

 Ana Popovicの2008年の作品「Still Making History」。ジャケットから想像は付かないが、ギターを弾いて歌う才女。しかもそのギターはブルースベースながらロックに近いアプローチで相当SRV的印象を持てる。ロングトーンやアグレッシブで心に引っかかるフレーズを出してきたり、前に突っ込んだ引っ掛け的なプレイがあって相当良い。ワウワウも普通だし歪むのも当たり前だけど、凄いカッコ良い。更にファンキーなサウンドが同居してる特性。ラッパが入ってて、ノリもブラックなリズムで従来から逸脱した感覚が見事。そのためブルース曲が少なく、ファンキー、ジャジーなバラード、歌モノ、ハードロックと全く多彩な人だ。ギタープレイは曲にマッチしてポリシーを聴かせてくれる。

 キャリアが長いから、一辺倒ではないサウンドとプレイもお国柄と憧れの狭間で出来上がったスタイルか。アメリカ在住でも不思議はない音だけど、感覚的なところが東欧か。何度も聴くと気になる存在。これからもまだ色々と聴いていきたい。

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