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Mott The Hoople & Ian Hunter & British Lions

Mott The Hoople - Mott The Hoople (1969)

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 モット・サ・フープルのファーストアルバム「Mott The Hoople」は1969年リリースだが、自分は後追いで聞いただけ、しかも最初は高校生の頃になけなしの小遣いをはたいて買った一枚だ。だから結構聞いたけど全然ピンと来なかった。その後に「All the Young Dudes」を買ってこいつは良い、と思って周辺は聴いたけど初期はほとんど手を出さなかったし、レコードはあったけどあまり聴いてない。でも、モット・サ・フープルは面白くて、もう何十年も聴いてるけど、聴く機会がある度に印象が変わったり新しく発見してもっと好きになっていく。一気に惚れる感じはないけど、いつの間にか離れられない感じで、かと言ってこればっかり聴いていたいような惚れ方じゃなく面白い。

 今回も何となくモット・サ・フープルがファーストの「Mott The Hoople」でヘンなインストでキンクスのカバーしてたと思って引っ張り出して聴いてた。イアン・ハンターの全くボブ・ディランな歌い方が心地良くて。ボブ・ディランより歌上手いから聴きやすいし、どこか奥底に悲痛さがあって心揺さぶられる歌い方、歌声で演奏陣も上手くないけど何かツボを得た演奏。それはミック・ラルフスのギターが牽引しているけど、そういう地味な所でモット・サ・フープルは良いバンドだと。ファーストの「Mott The Hoople」が一番素直に出ている気がしてて分かりやすい。ロックを語る時にファーストは持ち出さないけど、サラリとファーストの良さが会話で出るようになるとそいつは結構ニッチなヤツだ。派手さはないけど良い作品です。ケバケバの化粧をしててもカッコ良いけど素顔でも勝負出来る、そんな部分がピュアに記録された作品。是非聴いてもらいたいアルバム。

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